プレゼンと笑顔 | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

プレゼンと笑顔

昨日また100人の方の前でプレゼンする機会 があった。

公社の講演会や、高校の経営者OB会など、
ここのところそういう機会が多い。

で、昨日のプレゼン、あまりうまくいかなかった。

インパクトのある話はできたのではと思うが、
理性には訴えかけられても、感情面ではNGだなぁと思った。

理由は、下記の3つかなと思う。
1)練習不足
2)感情のコントロール不足
3)会全体の意図の理解不足

1)練習不足ってのはちょっと意外で、
前回2回のときとそれほど変わらないスライドを用意していったので、
練習しなくても大丈夫だと思っていた。

でも2週間も空いていたので、
当日スライドを見てみると、
「ここ、言いたいことちょっと変わってきたなぁ」 とかいうところがいっぱいあって、
2週間前はすんなり頭に入っていて言いやすかったのが言いにくくなっていた。
結果、時間配分がうまくいかず、あせり、語調に説得力をもたせられなかった。

2)の感情のコントロール不足 ってのは、
プライベートで嫌なことがあり、
その影響が今日もろに出てしまったという状況。
気持ちが切り替えられていないってのは情けない。
あの場にマイナスオーラが伝わっていなければいいが・・・

3)会全体の意図の理解不足ってのは、
会に来られている方のテンション・意図をじゅうぶん理解していなかったので、
どういうふうに話を切り出すのが最も良いのか、よくわかっていなかった。
たとえば、公社の講演のときは、
「聞いて頂く方の起業に役立つ情報」
という明快な目的があったので、
会に来る方のテンション・意図がよくわかったので、
それに合わせた話の切り出し方ができた。

でも、昨日はそれができず、
こっちが話したいことを話したという格好・・・

というわけで、反省点がいっぱい。

またこのようなプレゼンの機会をどこかで頂けるとしたら、
きちんと修正していきたいと思う。

さて、昨日は自分のプレゼンのほか、
他の方のプレゼンを聞く機会があった。

いろいろな方がプレゼンしていたが、
いちばん強い印象をうけたのは、
社会起業家、オフィスマッサージ「手がたり」 の田辺代表の姿だった。

・盲ろう者(目と耳が不自由)の雇用創出
・盲ろう者が企業のオフィスに訪問して、マッサージを提供

プレゼン自体は、話としては、
「10年前、大前研一さんの一新塾にいたとき、
 こういう話をよく聞いたなぁ」
くらいで、強い印象は抱かなかった。

けれど、そのあとの懇親会で、
実際に従業員の方のマッサージのデモがあった。

そのとき社長が、非常に素敵な笑顔で従業員の姿を見守っているのを見て、
「あぁ、この人は男だなぁ」と思った。

僕はフィリピンに雇用を創出しているつもりだが、
この方はそれよりもさらに何倍も難しいことに挑戦されている。

そして、従業員の方に「~してやる」という態度ではなく、
あたたかさとその従業員の方を誇りに思っている気持が伝わってきて、
本当にかっこいい笑顔を見させてもらった。

僕にそういう人徳はないし、今はあの笑顔ができるとは思えない。
正直、今そういうことをしていられる段階でも役回りでもない。
でも、何年かあとに、ああいう笑顔ができるようになれたらいいなぁと思う。