Bossを評価する仕組み | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

Bossを評価する仕組み

「顧客志向になろう」 とか、
「従業員の声を聞こう」 とかってのは、
まぁ企業でよく言われる話で、それ自体は否定できるもんじゃない。

だから、
「もっと顧客志向であるべきなんだよな」
「従業員の声をもっと聞くべきなんだよな」
と言うこと自体は、あまり生産的でない。

むしろ、
「どうやったら顧客志向になれるのか」
「どうやったら従業員の声をくみ上げられるのか」
ということだと思う。

すなわち、
「従業員の声を聞く・・・ それはいいアイデアだ。」
「でも、どうやってやるの?」
「あとさ、誰がやるの?」
ということになる。

たとえば、レアジョブが始まったばかりのころは、
講師が10人とかで、意見を集めるには、ただ単に全員と話せばそれでよかった。

だけど、講師数が拡大するにつれて、そうもいかなくなる。
たとえば、400人の講師に5分ずつ話を聞くだけでも、30時間以上かかるわけだし。
だからといって、講師から自然に出てくる意見を待っていただけでは、
・こっちの耳に都合のいい話
または
・古くからの講師で、僕と親しい講師の意見
しか集まらず、バイアスがかかる。

だから、講師の意見を集めるための仕組み、が必要なんだなと思った。

最近導入したレッスン評価システムだが、これを導入するときは、すごく迷った。
だって、今まで仲よくしていた生徒様から、いきなり評価されるってのは精神的にきついだろうなと思うから。

で、講師に色々ヒアリングしていたんだけれど、
「Bossを評価する仕組みも必要じゃない?」
と言われた。
(講師の何人かからは「Boss」って呼ばれている)

なるほどー と思った。
いや、そうなんだよ、ていうか、そうだよね。
と当たり前のことにようやく気付いた。

そういえば前職の戦略コンサルでも、四半期毎に
"Morale survey"というものをやっていて、
働く時間とか上司からのフィードバックとか、
さまざまな点における満足度を調査していた。

そのときは何の気なしに答えていたけれど、
ああ、従業員の声を吸い上げるシステムを仕組みとして担保していたのね、
とようやくながらにして気付いた。

これに気づいたあとは、誰に任せるかってところが次のポイントかなと思っている。
自分でこれをやらず、誰かに任せられるようになれば、仕組みとして完璧だと思っている。