何を削って、何にこだわるか
はてなの近藤社長のブログが面白かった
サービスの個性を作るのは、何をつけるかと同時に、何をつけないか、何を削ったのか、ということがとても重要だ。そして、付けたものに比べて削ったものについて論評されることは非常に少ないために、削る事の重要性はあまり注目されていないように思う。「考えうる限りの機能をくっつけたフルスペック製品」みたいなものを考えるのは案外誰でもできるものだが、不要なものをばっさり切り捨ててユニークなものを作り上げる事ができる人は少ない。
まさにこの通りだと思う。
世の中に、それまで全くなかったコンセプトを基にしたアイデアで大成功、という実例は少ない。
むしろ、それまであったコンセプトの下、うまく削ってうまくこだわったところが成功する。
例えば i pod にしたって、
パソコンにつなぐメモリ型の音楽プレーヤーというコンセプト自体は何年もの歴史があった。
ただ、i podだけが、ユーザーに響くよう、
その中でうまく削ったり、こだわるところはこだわりぬいたりして(使い勝手とか)、
だから大ヒットにつながった。
何を削って何にこだわるか、というのが企画者としてのセンスだと思う。
例えば、次のような記事を読んだとする。
僕もこの(不動産)業界長いけど、ええ加減にせえよって思うことがゴロゴロしてるし。今回、この覆面座談会に参加したのも、この業界の胡散臭いやり方をぶっちゃけて、少しでも業界の体質改善になればと思たんですよ
月刊チャージャー
これを読んで、「CtoCの不動産のオークションサイト」というアイデアは容易にうかぶ。
でも、そんなコンセプト、1995年からあるはず。
「マザーズオークション」 というのも一時期CMがはやったけれど、
ちょっとサイトを見てみたらだいぶ閑古鳥が鳴いている感じだった。
恐らく問題点はいくつかある。
・小額取引の履歴が蓄積されていくヤフオクと違い、高額かつ一生に何度も買わない不動産の場合、信用情報を過去の取引履歴で担保する、という方法がとれない
・写真と商品名である程度価値がわかるヤフオクと違い、不動産は色々な条件がからむので、客観的かつわかりやすい情報提供のフォーマットを、どう統一的に提供するのか
・「不動産を買いたい・売りたい」瞬間にいる人は、人口の1%もいないので、その1%にどうやって低コストでリーチするのか (または、その1%にリーチするためのマーケティングコストを、どうやって稼ぎ出すのか)
だから勝負は、このコンセプトではなく、何を削れて、何を付け加えればよいのかってことだと思う。
というように考えてみると、いいチームがいれば、1年くらいで立派なサービスを「不動産のCtoCオークション」という形で提供できるんじゃないかな? と思う。
エグジットは、ヤフオクでもいいし、DeNAでもいいし、既存オークションへのM&Aで。
とかいうように考えてみると、誰かこれをやってくれないかな、と思う。
特に戦略コンサルの皆さん、せっかく問題解決能力があるわけだし。
まぁ、僕はレアジョブの成功しか今は考えていないので、僕はやりません。
あと、この不動産のCtoCが本当にいけるビジネスなのかどうかも実際にやってみないと誰もわからない。
けれど、世の中にはこういうベンチャーのチャンスがいくらでも落ちているんだと思う。
世の中の不合理を解決でき、かつスケールが効くというビジネスチャンス。
そしてそのようなビジネスであれば、うまくいけばリターンは少なくとも十億円以上はいくはず。
だけど、それには優秀なチームさえ組めるかどうかが前提になる。
日本のいわゆる「優秀な人材」はそういうことにあまり興味がないので、だからチームを組むのが難しい。そこがネック。そこがシリコンバレーとかとの違いになっているんだろうとは思う。
サービスの個性を作るのは、何をつけるかと同時に、何をつけないか、何を削ったのか、ということがとても重要だ。そして、付けたものに比べて削ったものについて論評されることは非常に少ないために、削る事の重要性はあまり注目されていないように思う。「考えうる限りの機能をくっつけたフルスペック製品」みたいなものを考えるのは案外誰でもできるものだが、不要なものをばっさり切り捨ててユニークなものを作り上げる事ができる人は少ない。
まさにこの通りだと思う。
世の中に、それまで全くなかったコンセプトを基にしたアイデアで大成功、という実例は少ない。
むしろ、それまであったコンセプトの下、うまく削ってうまくこだわったところが成功する。
例えば i pod にしたって、
パソコンにつなぐメモリ型の音楽プレーヤーというコンセプト自体は何年もの歴史があった。
ただ、i podだけが、ユーザーに響くよう、
その中でうまく削ったり、こだわるところはこだわりぬいたりして(使い勝手とか)、
だから大ヒットにつながった。
何を削って何にこだわるか、というのが企画者としてのセンスだと思う。
例えば、次のような記事を読んだとする。
僕もこの(不動産)業界長いけど、ええ加減にせえよって思うことがゴロゴロしてるし。今回、この覆面座談会に参加したのも、この業界の胡散臭いやり方をぶっちゃけて、少しでも業界の体質改善になればと思たんですよ
月刊チャージャー
これを読んで、「CtoCの不動産のオークションサイト」というアイデアは容易にうかぶ。
でも、そんなコンセプト、1995年からあるはず。
「マザーズオークション」 というのも一時期CMがはやったけれど、
ちょっとサイトを見てみたらだいぶ閑古鳥が鳴いている感じだった。
恐らく問題点はいくつかある。
・小額取引の履歴が蓄積されていくヤフオクと違い、高額かつ一生に何度も買わない不動産の場合、信用情報を過去の取引履歴で担保する、という方法がとれない
・写真と商品名である程度価値がわかるヤフオクと違い、不動産は色々な条件がからむので、客観的かつわかりやすい情報提供のフォーマットを、どう統一的に提供するのか
・「不動産を買いたい・売りたい」瞬間にいる人は、人口の1%もいないので、その1%にどうやって低コストでリーチするのか (または、その1%にリーチするためのマーケティングコストを、どうやって稼ぎ出すのか)
だから勝負は、このコンセプトではなく、何を削れて、何を付け加えればよいのかってことだと思う。
というように考えてみると、いいチームがいれば、1年くらいで立派なサービスを「不動産のCtoCオークション」という形で提供できるんじゃないかな? と思う。
エグジットは、ヤフオクでもいいし、DeNAでもいいし、既存オークションへのM&Aで。
とかいうように考えてみると、誰かこれをやってくれないかな、と思う。
特に戦略コンサルの皆さん、せっかく問題解決能力があるわけだし。
まぁ、僕はレアジョブの成功しか今は考えていないので、僕はやりません。
あと、この不動産のCtoCが本当にいけるビジネスなのかどうかも実際にやってみないと誰もわからない。
けれど、世の中にはこういうベンチャーのチャンスがいくらでも落ちているんだと思う。
世の中の不合理を解決でき、かつスケールが効くというビジネスチャンス。
そしてそのようなビジネスであれば、うまくいけばリターンは少なくとも十億円以上はいくはず。
だけど、それには優秀なチームさえ組めるかどうかが前提になる。
日本のいわゆる「優秀な人材」はそういうことにあまり興味がないので、だからチームを組むのが難しい。そこがネック。そこがシリコンバレーとかとの違いになっているんだろうとは思う。