NOVA閉鎖 | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

NOVA閉鎖

NOVAが更生法を申請、全教室を一時閉鎖した。
何が大きな問題かというと、次の二つだと思う。

・受講料の未使用分を受講者に返却できないということ
・講師へ給料を支払いきれないこと

昔ベンチャーで働いていたときに、そこの社長に言われた言葉。
「お前、社長の仕事の中で一番重要な仕事って知っているか?」
「お金を稼ぐ、利益を出す、ということよりも大切なことがある」
「それは、従業員に給料を払う、ということなんだ」

結婚している従業員もいるし、子供を抱えている従業員もいる。
そういう人たちに給料をきちんと払い続けることが
社長にとって一番重要なんだ、という話だった。

また、親から撤退期限を決めておくよう求められたとき に、
僕はこう答えた。
「負債を返済しきれないまで手持ちキャッシュが目減りして、
 売上や増資によるキャッシュインが望めないときが撤退期限。
 つまり、教師への給料と受講者へのレッスン前払い料が
 このままいくと返しきれなくなるって前に、
 きちんと教師・受講者にお金を支払って、事業をたたむよ」

Novaは、基本的に自転車操業だったのだろうと思っている。
過度な前払い金を徴収し、広告宣伝費や教室拡大費用に充てるというモデルだ。
だが、自転車操業が追いつかなくなった結果、
講師の確保が追い付かず『予約が取れない』などの苦情が多発し、
経産省による行政処分を受けイメージダウンし、受講生離れが加速した (by 日経新聞)
のだと思う

他人のビジネスのやり方をとやかく言うつもりはないが、
失敗からは学ぼうと思う。

・講師の増加可能数を見極め、それ以上は生徒を受け入れない
・手持ちキャッシュの予測をしっかりし、資金調達などは早めに手を打つ
・利益の出ないビジネスモデルは採用しない

この3つを肝に銘じたい。