波に乗るための必要条件 その1 | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

波に乗るための必要条件 その1

1999年頃の「IT革命」(ITバブル?)の真っ只中に身を置いて、

ビジネスで波に乗ることの大切さをいやというほど思い知らされた。


いくら良いメンバーでチームを組んでも、

メンツはしょぼいけれども波に乗ったチームには絶対負ける。


それで、というわけでは全くなく、

全く別のきっかけで、

大学に戻ってからサーフィンを始めた


しばらくやっているうちに気づいたのが、

サーフィンも「波に乗る」という行為で、

波に乗るための必要条件は、ビジネスでもサーフィンも変わらないということ。


(1) 他の誰よりも、波に乗れる2平方メートルに近いこと

(2) 瞬間最大風速でいいから、波のスピードと同調すること

(3) 怖がらないこと



(1)だが、

サーフィンは、波のどの場所からでも乗れるわけではない。

波がまくれはじめたところ以外で、乗ろうとすると、

波が起き上がっていないのでそもそも立てなかったり、

その逆で波が立ち上がりすぎて波にまかれたり、

人が先に乗っている波に乗ってしまってマナー違反だったりする


だから、海を横20mX奥行き10mの長方形に区切ったとすると、

波に乗れる場所というのは、1mX2m=2平方メートルあるかないか。

しかも、波ごとにこの2平方メートルの場所は全く違う。


湘南のように混雑している海では、

いい波が入ってきたときは、

20mX10m=200平方メートルにいる20人くらいが、

この2平方メートルを争って動き出す。


で、20人の中で誰がその2平方メートルの場所をとれるのか。

それは、この2平方メートルにもっとも近くにいた人である。


海の上ではパドリングといって、クロールみたいな動きをするが、

だいたい歩くか小走りくらいのスピードしかでない。

2平方メートルを争うという視点のとき、

初心者は別として、スピードで人ごとにそんな大差があるわけではない。


そんなときに他の19人に勝つためには、

好位置にポジショニングしていることが大切。


次の波の2平方メートルは、ここだ!


今までの波の崩れ方のパターンとか、

海底の地形とか、

沖での波の形のわずかな違いとかから、

次の波の2平方メートルの場所を見極めて、

他の19人よりもその場所に最も近くポジショニングできる奴、

こういう奴が、波に乗れるというわけだ


これはビジネスでも同じで、

競合20社が本気でやっていたら

ビジネス遂行能力にそこまで差がつくわけではない。

むしろ、マーケットが起こす次の波の2平方メートルはどこか、

そこを見極めて、その場所に最も近くポジショニングできた企業が、

次に波に乗る企業である。


長くなったので、(2)(3)はまた今度。