前回の記事で、競争は必要ない、という記事を書きました。今回もそれに通じているかもしれません。

エアラインパイロットは、航空会社に所属しています。つまり、サラリーマンでもあります。

多くのサラリーマンの方々は、出世を望む方が多いのではないでしょうか。出世すれば、担当する仕事が大きくなる、部下ができる、待遇もよくなる、お小遣いも増える⁈...

パイロットも企業人です。企業である以上、組織運営も必要です。よって、パイロットでありながら、組織の課長、部長、部門長、と出世をされている方もいます。

さてさて、いわゆる組織上の上司と一緒にフライトをする際、いつもその上司の立場が上かというと...

答えはNOです。

例えば、私と上司がフライトをする際、その仕事のアサインで、上司が機長、私が副操縦士、の時もあれば、その逆で、私が機長、上司が副操縦士、の時も全く珍しいことではありません。

私が機長の時は、その便の運航責任者は私です。

もちろんフライトはチームです。
上司の意見も考慮しますし、参考にします。
ただ最終的な決断と、その責任は私が負うのです。

上司もパイロットですから、そこはよくわかっています。上司が副操縦士の時は、上司の言う通りにしろ〜!とは決して言いません。

このあたりが、他の職種にはない、珍しい環境ではないでしょうか。

パイロットである以上、機長は目指すべきポジションです。しかし、管理職は目指さなくてもいいポジションです。何故なら、管理職である以上に、機長という仕事が魅力あふれる仕事だからです。

出世を望む方を否定するものではありません。
それも生き方で生きがい。

ただそれを目指さなくても満たされる。
目指す必要がない。
出世がなくともイキイキとフライトが出来る。

これは間違いなくパイロットの魅力のひとつです。