何、今の・・・
森島と夏川先輩、と、男の人
3人が知り合い?
共通の友人がいるってこと?
どういう繋がり?
さっきのあの3人
見てた人のうち、どれくらいの人がどう思ったのかわかんないけど
森島と夏川先輩
あのふたり、絶対何かある
この間から感じてた
森島がコンビニに行った日
やけに急いで買ってた
あーもうっ
すっごい嫌な予感がする
してならない
森島は出て行ったから、今日もコンビニってこと?
このまま追いかけていきたいところだけど
森島になんて聞く?
さっきの男の人、友達なの?
って?
いや、私が聞きたいのは、あの男の人との関係ではない
森島と夏川先輩の・・・
でも待って?
夏川先輩って、彼氏、いるんじゃなかったっけ?
それもハイスペックイケメン彼氏って聞いた
ってことは、もしかしてさっきの人が
彼氏だったりする?
そして、たまたまその彼氏が森島と知り合い・・・
とか?
それならふたりが何か話したりしてても
納得できる・・か?
でもそんなことってある?
夏川先輩の彼氏が森島と知り合いだなんて
世の中狭すぎるでしょ
や、でも、気になりすぎる
森島にうまく聞けそうもないってことはー
ここはやっぱりー
私はそのまま、夏川先輩に近寄って行った
「夏川先輩、さっきの人って、うわさの彼氏さんですか?」
「・・・・ えと・・?」
夏川先輩、突然私に話しかけられ、戸惑っている
そりゃそうよね
今までそんな、面識ないんだもん
「私、夏川先輩のチームにいる笹本と森島の同期で、沢井って言います。すみません、突然話しかけちゃって・・・」
「あー、笹本くんと森島君の、ね?」
「さっきの人、森島くんとも知り合いみたいでしたけど、夏川先輩の彼氏ってー」
「ちょっと待って!さっきの人なら、彼氏じゃないから。森島くんとも知り合いだったのには驚いたけど。」
彼氏じゃあ、ない・・・
だったらー
「夏川先輩と森島って、何かあるんですか?」
ズバリだけど、聞くしかない
ロビーの奥まったところだし
周りに人がいるわけじゃないし
ツッコんで聞いてもー
「森島君と?・・ 今、同じチームで仕事してるけど?」
は?
「そういう意味じゃなくてー」
「そういう意味じゃないって、沢井さんには、他に何かあるように見えるの?」
「見えるから聞いてるんっー」
「沢井・・・ おまえ、何やってんの?」
え?
この声・・
振り向くと森島が立っていた
え?コンビニから、帰ってきて・・
こっち、来たの?
しまった、もっと見えないとこ、行くんだった
「夏川さん、これ、昨日と同じやつですけど。要ります?どうせアイツと話してて買いにいけなかったでしょう?」
「うわっ、助かるぅー!・・・あ、お金、ちょっと待って、財布あるからー」
「後でいいです。上で。」
「そう?じゃ、お言葉に甘えて。」
「きっちり利子付けてもらいますから」
「え?うそでしょ」
うそでしょ、って言いたいのは私の方だ
森島・・・
いつから聞こえてた?
この距離まで歩いてくるとき
絶対聞こえてたよね?
ふたりの会話が全然頭に入ってこない
でもやっぱり仲良さそうでムカつく
「あ、オレ、沢井と話していくんで。」
「そう?じゃあ、先、上がっとくね。これ、ほんと、ありがとねー」
私と話すって何を?
やだやだやだ
怖い・・・
さっきの、森島に聞こえてたとしたら
私の気持ち、絶対バレてるよね
だとしたら・・・
「・・・ 森島、あの・・」
「俺と夏川さんが何かあるように見えるって、何?」
やっとの思いで見上げると
上から見下ろす森島の視線は、そりゃあもう
般若のように怖い
こんな顔・・
目・・
見たことない
相当怒ってる、これ・・
「・・ ごめ、森・・」
「オレのいないところで、あることないこと噂されて・・・。そういうの、オレ、すっげぇ嫌なんだよね」
「・・ん。・・わかってる・・」
「わかってる?へぇ~、わかっててあんなこと、夏川さんに聞いたんだ?いないとこで勝手に俺の話されるの、マジ、ムカつく」
ひっー
「・・オレも、おまえはそういうの、わかってくれてるんだと思ってたわ。ってか、おまえはそんなんじゃないって思ってたのに・・・。」
えっ?
「ごめっ、森島っ・・ もうこんなことー」
「がっかりした。沢井・・ もう、しばらく、俺に話しかけてこないで」
「しばらく、ってどれくらいー」
「さあ?・・・ 自分で考えたら?」
ふいっー
風が動いて、森島が去っていった
こ・・・
怖かった・・
どうしよう
どうしたらいいのかわかんないくらい森島を怒らせた
あんな森島
初めてみた
しばらく、って言ってたけど
もう二度と話しかけるな、って勢いだった
ーー おまえはそういうの、わかってくれてるんだと思ってたわ
せっかくああいってくれたのに・・・
わかってたよ?わかってた
だから気をつけてたし・・・
ああああ
私、今までせっかく築いてきたポジ
全部無駄にしてしまった
なんてこと
森島にはちゃんと伝わってたのに
私の頑張り・・・
夏川先輩のことなんか気にしないで告ってたらー
どうしよう・・・
悔しい
自分に腹が立つ
「・・・ 森島ぁ・・・」
すごい好きすぎて苦しい