雨足はみるみる間に強くなっていった

 

サンダルの足もとはもうとっくにビショビショに濡れているけど

そんなことより何より

 

私の手を引くチャンミンの足の速いことといったらー

 

 

バシャバシャバシャッー

 

 

足がもつれないようについていくのがやっと

 

「ちょっと・・ 待ってっ・・ アッー」

 

グラッ

 

何かにつまずいた・・?

 

やばいっ

転ぶっー

 

 

そう思った矢先

 

 

ぐいっー

 

信じられないほどの強い力で掴まれていた腕を引っ張られ

 

「うわぁっ・・ わぁっ・・っとぉ~・・」

 

 

崩れたバランスをもどし

立つと

あろうことか、強い雨の中、立ち止まる形になった

 

 

「ごめ・・ん、チャンミン・・」

「大丈夫ですかっ?」

 

 

当然、私の手を引いてくれた彼も立ち止まることになり

2人、雨の中

向かい合う

 

 

まわりを走って行く人たちが

視界の中、次々と通り過ぎて行く

 

 

すると、手を離した彼が

突然、ブルゾンを脱ぎ

それを私に羽織ろうとするもんだから

 

「えっ、いいよっ、こんなのっ!」

 

よけようと手をかけて遮った

 

「よくないです!」

 

それでも強引に羽織らせようとする彼

 

そうこうしている間にも

せっかく彼のブルゾンに守られていたTシャツが

あっという間に濡れていく

 

「私なら大丈夫、これ、下着じゃないしー」

 

自分の服のせいかな?と思った

だって見ると白いシャツが濡れて貼りつき

中のブルーのインナーが鮮やかに透けてみえている

でもそれは、見えても平気なやつだから・・

 

「そういう問題じゃないんですよ!」

 

ビクッ・・

 

ずぶ濡れの髪から雨の雫がぽたりぽたり落ちている

そんな濡れた前髪から覗く彼の目が

鋭くなっている・・・ ように感じた

 

 

「・・・ 足は大丈夫ですか?走れる?」

 

 

でも聞こえてきた声は優しい・・

 

結局私は彼にブルゾンをかけてもらうと

 

コクリと頷く

 

何よ、これ・・!もうっ!!

 

 

 

「じゃあ、あそこの下まで!・・・いいですね?」

 

 

そう言うと彼は

もう一度私の手をとり

さっきより少しだけゆっくり目に、走ってくれた

 

 

 

ねぇチャンミン・・・

 

どうしてそんなに優しくしてくれるの?

 

振った相手に

 

こんなにしたらダメだよ・・

 

 

 

頬を伝う温かいものを感じながら

 

降る雨に

 

少しだけ感謝した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、今日、雨が降るなんて言ってたっけ?」

 

 

幾人かが雨宿りをしている建物の軒下で

羽織ったブルゾンの端を握りながら

雨を見つめて明るく言った

 

 

「さぁ?・・・どうでしたかね?」

 

 

肩が触れない距離で、隣に並ぶ彼から声が漏れる

 

どんな顔してるんだろう?

機嫌悪い?

つきあわされたせいで、こんなずぶ濡れになっちゃって・・・

 

 

「・・ 今日はほんとにごめー」

 

 

そのとき、突然、ピカッと稲光がして

間を開けず、雷鳴が轟き、思わず肩をすくめる

 

 

ーー キャッ

 

ーー 大丈夫か?

 

 

 

チャンミンの向こう側に見えるカップルの

女の子が可愛く彼氏に抱きついていた

 

 

・・・ しまった

 

あれ、やればよかった・・・

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・」

 

 

 

呆れた

 

あれほど言ったのに

 

どうしてそんなに顔に出るのか

 

 

 

「おい、どうします?・・ 誰かに連絡をして迎えにきてもらうか?」

 

 

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「-------っ!」

 

 

 

胸の前で腕を交差させ、ブルゾンの端をしっかり握りながら

オレを見上げる目が

 

思いっきり大きく見開かれている

 

 

・・・ん?

 

 

 

「かっ・・ かっこいいぃ・・」(もちろん目がハートです)

 

 

 

はぁぁぁ~?

 

 

 

 

 

 

 

つづく・・・

 

 

 

(画像、お借りしました)

 

 

 

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ごめんねっ

 

中途半端でっ!!