はぁ~・・・

 

それにしても、彩芽ちゃんたちの結婚式って

何を着ていけばいいんだろ

お祝はあいつに用意させるとして

こういうとき、男の人っていいな~

スーツ着とけばいいんだものね

 

アイツの隣って

どんな格好で挑めばいいのよ

ゲスのくせして、無駄にかっこよすぎるんだから

 

もはやアイツ呼ばわりです

あんなゲスい男、はい

 

ああーー、もうーー

なんで私がこんなに悩まないといけないわけ?

 

携帯を取り出し、アイツにメッセージを送りつける

 

 

ーー 何、着ていけばいいと思う?

 

ーー 何でもいい、とか困るから

 

ーー どんなのがいいかな?

 

ーー 相談に乗る義務、あると思うけど?

 

 

変なスタンプも送っちゃえ

 

 

「・・・・・・」

 

 

ちょっとー

どうして既読すらつかないわけ?

 

森島ぁああああ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あっ

スマホ・・ 忘れた

社食か?

 

慌てて引き返す

 

まぁ、見られて困るようなものはないけど・・・

それでも、ヤバいか

 

 

と、社食への道を引き返していたら

正面から松永さんが歩いてきた

 

 

軽くお辞儀をすると

 

 

「やぁ、ちょうどよかった。今これ、君に届けに行こうと思ってたんだ」

 

 

笑顔で言われた

 

俺に届けもの?

 

差し出された松永さんの手のひらの上に乗っていたのは

俺のスマホ

 

「あ、すみません。今 気づいて取りに戻ってきたとこでー」

 

 

ピコンッー

 

松永さんの手から

俺の手へ

 

うつる途中で画面が明るくなった

 

 

ビクッー

 

 

その画面を手のひらで覆うようにしてスマホを受け取る

 

「ありがとうございました!助かりました」

 

やばい

見えたか?

今の・・・

 

一瞬、松永さんの手がピクッてなったような気がしたけど・・・

 

 

「いや。ちょうどよかったよ。ほんとは昨日のお礼にコーヒーでも奢りたいところだけど・・」

 

「いえいえ、そんなの、全然必要ないですから。じゃ、失礼します」

 

 

とにかく、一刻も早く立ち去るべく

エレベーターの方ではなく

非常階段の方へ、足早に去った

 

 

その間も、俺の携帯は、ピコンピコン、うるさかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

既読、ついた!!

 

と思ったら

 

♪♪~~~~

 

いきなり電話、かかってきた

 

 

「もしもし?」

 

「なんであんなにメッセージ送ってくるんですかっ!!」

 

「はぁ~?」

 

 

なんでいきなり怒られないといけないの?

 

そっちの用事に付き合うのは、私なんですけど

 

・・っていうか

 

「どこからかけてるの?なんか、声が響いてない?」

 

「あー、非常階段、歩いてるとこ」

 

「非常階段!?なんでまた・・ あー、運動してます、的な?」

 

「さっきメッセージ、松永さんに見られたかも」

 

 

いきなり、森島くんがわけのわからないことを言ってきた

 

内容を把握するのに、ちょっと時間がかかるくらい

 

 

「・・・ は?なんて?」

 

「だから、さっきのメッセージ、松永さんに見られたかもしれない」

 

「だからなんで松永に?ありえないでしょ」

 

「・・・・ それが、色々あって・・ とにかく、夏川さんからメッセージきたとき、松永さん、一緒にいて、画面見えてしまったかもしれない・・ってこと」

 

「うそでしょ」

 

「嘘ついてどうすんの。そういうことだから、何か言われたら適当によろしく」プツッー

 

「あっ、ちょっと!」

 

 

切られた

 

私のメッセージへの返事は?

 

じゃなくてー

 

松永に見られたかもですって?

なんで一緒にいるのっ?

あんたたち、仲良しだっけ?

 

適当によろしくって・・・

 

 

ちょっと待った

 

見られたメッセージってどれよ

 

 

私は自分が送ったメッセージを見返してみる

 

どれもずいぶん怪しく見える

 

 

 

はぁ~

 

そういえば、松永に、森島と仲良かったっけ?

って聞かれたわよね~

 

一緒にいるところも見られたんだっけ

 

 

あーもうっ

何て言えばいいのよ

 

こんなの絶対誤解される・・・・

 

ん?

 

誤解・・・?

 

 

 

「夏川さぁーーーん!課長が呼んでまーーす!!」

 

「はぁ~い、今行きまーす!」

 

 

 

 

やだ、私・・・・

 

 

いいこと思いついちゃった・・・・