「明海、結婚おめでとう!すっごく、綺麗だよ」

 

「ありがとう、楓」

 

 

 

今日は明海の結婚式

 

明海から、結婚するの、と報告されたとき

本当にびっくりして・・・

 

そこから明海は忙しくしててなかなか会えなくて

ゆっくり話す機会がなくて

 

結局、拓海くんとのこと、明海に言い出せないまま

今日のこの、善き日を迎えてしまった・・・

 

式の始まる前も

さっきの挨拶を交わすだけで時間などなく

 

はぁ~・・・

 

 

親族席に座っている拓海くんは、というと・・・

 

 

チラッ

 

 

さっきから、新婦側の友人の女性陣に

ひっきりなしにお酒を注がれている

しかも、お酒を注いだまま、近くに座り、話し込んでる女性

多数、発生しています

 

そりゃそうよ

あんなスーツ姿・・・

 

かっこよすぎるでしょう!!

 

新郎側の友人たちだって

恨みがましく見てますよ?

 

 

 

「あの・・・ 新婦、明海さんのお友達、ですよね?」

 

「はい?」

 

 

いきなり、お酒を注ぎに誰かがやってきた

 

 

「あ、僕、新郎の友人で、中川、って言います」

 

「中川さん・・」

 

「僕は川井です」

 

今度はこっち?

 

「・・・ 川井さん?」

 

 

どうぞどうぞ、と両隣から交互にお酒を注がれる状態

 

そうだ

私が座ってる新婦友人席、み~~んな拓海くんのとこ行っちゃってて

ガラガラだった・・・

 

どうもどうも、と注がれるままにうけていると

 

「楓、・・・ 姉貴たちのとこ、挨拶に行こ」

 

 

後ろから両肩に手をおかれ

顔の横

 

拓海くんの顔が出てきて

囁かれた

 

いつの間に、こっち、来たの?

さっきまで、女の子たちに囲まれてたのに

 

あっという間に私の顔を熱くする

 

これは絶対、お酒のせいなんかじゃない

 

 

すみません、ごめんなさい、と両隣の中井さん?あれ?川?ん?

とにかくふたりにお辞儀をして

拓海くんに繋がれた手を引かれるがままに

立ち上がって歩き出す

 

 

「挨拶って・・・」

 

 

ていうか、手、つないだままでいいの?

 

 

 

「真司さん、姉貴、今日はおめでとう!」

 

「拓海くん」「拓海・・」

 

 

わわわっ

思いっきり新郎新婦席のとこまで来ちゃった

 

拓海くんの隣で

私も挨拶しなじゃー

 

 

「明海、真司さん、今日はおめでとうございます」

 

 

「姉貴、オレら、つきあってるんだ」

 

 

・・・っ!!!!!

 

「た・・ 拓海くんっ!?」

 

 

こ、ここで言う?

今?

この席で?

このタイミングで?

 

 

あーでも

他のテーブル席、宴会状態で誰も聞こえてない?

 

 

 

「や~~っと言ってくれたか」

 

「・・・明海?」

 

 

驚くわけでもなく

そう言って私を見つめる明海に

 

私の方が驚いた

 

 

「・・・ わかってたの?」

 

 

「わからないとでも思った?・・・ だってふたりとも、思いっきり熱い視線絡ませてんだもん、わかるわよ~。そりゃあ、私も最初気づいたときはびっくりしたけど・・・。弟と親友が?ってね。でも見ていくうち、あ~、なんかお似合いじゃん、ってね。あとはいつ言い出してくれるんだろう?って待ってたのよ?」

 

 

うそ・・・

そんな熱い視線絡ませてた、って・・

恥ずかしいっ

明海にバレてたなんてっ//////

 

 

「ごめん、だって明海・・ 結婚式の準備とかで忙しそうで、なかなか・・」

 

 

あとはなんていうか・・・

親友の弟と、なんて・・・

何だか罰が悪いっていうか・・・

 

 

「楓はわかるけど、拓海、あんたくらい・・・」

 

 

「オレは、楓のタイミングを待ってたから。」

 

 

・・え?

私のタイミング?

 

思わず隣にいる拓海くんを見上げる

 

 

「楓が姉貴に報告できるまでは・・・ オレはまだまだ、なのかな、って」

 

「まだまだ、って・・・え?」

 

 

何それ!!

まだまだ、って何が?

 

 

「まぁ・・ だってほら、前の人・・ 長かったわけだし・・? それなりに楓の中で整理とか・・・つかねーと姉貴に報告はできないのかな?とか・・・」

 

 

えええええええええええ

そんなこと考えてたのっ?

 

っていうか、考えさせてたのっ?

私っー

 

 

「そんなっ・・・ 整理つかないとか、全然そんなことなかったのに・・」

 

 

不安になってるとか

もうーーーっ

 

可愛すぎるんですけどっ///////

 

 

 

「ちょっと、ほらもう~ それそれ、その熱い視線なんだってば!」

 

 

 

ハッ!!

 

明海に言われて見つめ合ってるの、気づいた

 

 

「あんたたち、いつの間にか注目集めすぎ。今日の主役は誰だと思ってるの?」

「まぁまぁ、明海ちゃん、いいじゃないか。」

「真司は優しすぎ!」

 

 

「あ、姉貴が惚気た!」

 

 

拓海くんが言うと、会場がドッと湧いた

 

振り返るとほんと、いつの間にか、注目を浴びていて

 

そりゃそうか

ここ、本日の主役席

 

 

私と拓海くん

手を繋いで

笑いあって

 

「ちょっと恥ずかしいから、外、出よ?」

 

耳元でこそっと囁かれ

ふたりで会場を出た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー、これでやっと、堂々と出来るーーー」

 

「ちょ、ちょっと拓海くんっ////」

 

 

堂々と出来るだなんて

こんなところでっ////

 

 

「だってやっぱ、姉貴に隠しとくのって、どっか難しくて・・・ま、結果、バレバレだったわけだけど」

 

 

あれ・・?

堂々と出来るって・・

ああ、そういうことっ!?

明海の前で?

 

 

「////////////////」

 

「どうした?何、赤くなってんの?」

 

「いえ、なんでも。ただいま、猛省中です、うん、何も言わないで」

 

「そう?まぁ、可愛いからいいけど」

 

「可愛いっ?・・って、またまた~ 拓海くんこそ、いつにも増してかっこいいもんだから、さっきもたっくさんの女の子たちが注ぎにいって、座りこんじゃってさー」

 

「それを言うなら楓だって・・・ 真司さんのお友達?らに囲まれちゃって、デレデレしてた」

 

「デレデレ?なんかしてない!!囲まれてもいませんっ」

 

 

 

・・え?

もしかして、さっきの・・・

 

やきもちやいてきてくれたの?

 

とか・・?

 

 

やだーーー

こんなかっこいい人に

やきもちやかれたぁぁぁぁぁぁ

 

 

 

「あ、そういえば拓海くん、さっき・・・ 明海に呼び止められて、何を言われてたの?」

 

 

ふたりで抜け出す前

拓海くん、明海に何か囁かれてた

 

 

 

「ん?楓のことよろしく、って」

 

 

「ええっ?それを言うなら、私の方こそ、拓海くんのこと任せて!とか言わないと!!」

 

 

「アハハハッ、オレ、任せられんの?楓に?」

 

 

ちょっとそこ~

そんな笑うとこ~?

 

とか思いつつも

にやにやがとまらない

 

なんだろこの

こそばゆい感じ

 

 

あ・・・

 

会場の中から

遠巻きにこっち・・というか、拓海くんを見て何か話してる女の子たちがいる

 

 

「はぁ~・・・ こんなにかっこいい彼氏なんて、大丈夫かな~」

 

 

不安すぎる・・・

 

 

「あれ?今、私に任せて、なんて言ってなかったっけ?」

 

 

言ってました・・・・

 

 

「そんなこと言ったって・・・」

 

 

どこから見ても

どう見ても

 

かっこよすぎるんだもん

 

この彼氏

 

 

 

「ね、今夜さ、このホテルのスィート、とってくれてんだって。俺らのために」

 

 

「スィートぉーー?え・・?」

 

 

このホテルのスィート?

俺らって・・・

拓海くんと私?(他に誰がいるんだよっ)

 

 

「・・・ 泊ってく・・ でしょ?」

 

 

キラッキラの瞳

はぁ~

ほんっとにかっこいい

拓海くん・・

 

そんな拓海くんと

 

 

泊ってく・・・

 

 

スィートルーム・・・

 

 

そりゃあ・・・

 

 

 

うんうんうん、と大きく肯く

 

 

 

あぁ・・ 私

 

 

 

とっても幸せです