「買いたいものって何?」

 

「ん~~?まぁ、そのうち?」

 

「そのうち~?えー、何それ・・」

 

 

私は、拓海くんと並んで歩きながら

コタローと、とは違うその身長差に

どこか戸惑っていた

 

それに・・・

 

すれ違う若い女の子たちが

幾度となく振り返っていく

羨望のまなざしで

 

それも全部

拓海くんが背の高いイケメンだから

すごく目立ってるせい

 

こんな未体験ゾーンに

心臓が小躍りしているのだ

そう

この心臓の動きは

慣れない体験のせい

 

 

なんて考えが頭の中をぐるぐるしてたら

小さな段差にヒールがひっかかって

グギッー

 

 

「楓っ!?」

 

 

バランスを崩して倒れそうになった私を

ぐいっと、拓海くんが腕を掴んで引き寄せてくれた

 

 

「大丈夫?」

 

 

ちょっと待ってください・・・////

こそばゆい!!!

完全にキャパオーバーです

 

こういうのって

漫画やドラマの中だけじゃないの?

 

「・・・ 足、大丈夫?」

 

「あっ、うん、大丈夫、大丈夫・・あれ?」

 

 

ちょっと痛い・・

もしかして、捻ったかな?

 

 

「こっちー」

 

 

優しくエスコートされ

そばにあったベンチに座らせてくれた

 

だけでなく、あろうことか

拓海くん、私の前で跪いて、痛い方の足に手を添えてくるもんだからー

 

「ちょっ、拓海くん、いいよ!そんなのっ、恥ずかしい////」

 

「何言ってんの!どう?・・・・ 痛い?」

 

「・・・ん~・・ 痛いような痛くないような・・・ 」

 

 

それよりも恥ずかしさが完全に上回ってて

ほんと、痛みなんて感じないっていうか

 

 

「少し休んでみる?」

 

「え?大丈夫よ、きっと。」

 

 

行き交う周りからの視線も気になりだして

私は慌てて立ってみた

 

うん、大丈夫

痛く・・・ない

 

 

「大丈夫^^」

 

「そう?無理してない?」

 

 

拓海くんはまだ、跪いたままで

私を見上げてくる

 

うんうん、と大きく肯くと

拓海くんがようやく立ち上がった

 

 

 

「じゃあ、危ないから、手、つないでおこう?」

 

「ええっ!?」

 

「拒否権ないからね」

 

「あ、うん・・・よろしくお願いします・・」

 

 

おずおずと手を差し出すと

めちゃくちゃ自然に握られた!?

かと思ったら

握りなおされ

いわゆる、恋人繋ぎにっー

 

 

「ちょっ、これっー」

 

 

こんなのっ

コタローとだって、したことないよっ

 

私がその手を持ち上げると

 

思いっきり視界に恋人繋ぎされた私たちの手がっ/////

わっ!

拓海くんの手、大きい!!

こんなに違うもの?

 

 

コタローの手って

どんなだったっけ

 

 

 

「・・・・・ 恋人ごっこ」

 

 

少しかがんで

私の耳元で、拓海くんがそう囁いた

 

 

にぎにぎにぎ・・・

 

 

あっという間に

私の耳は

 

真っ赤になっていたと思う

 

だって・・・

 

耳が熱いのわかるんだもの

 

 

はぁ~

私、何歳なのよっ!!

 

何やってんのよっ

 

でも・・・

こういうドキドキに

 

戸惑いつつも

どこか浮かれちゃってるのは

間違いないの

 

 

男の人と手を繋ぐという行為が

こんなにドキドキするものだとは

 

今の今まで知らなかった

 

今まで私は

 

手を繋ぐという行為に

安心感しか感じてこなかったから