待って待って?

 

 

至極当たり前、ほぼ当然のようにミン専務の車に乗ってしまったけど

よかったのか?

 

 

この流れって、実はとてもよくないんじゃないのかしら??

 

あれれれ?

 

冷静になれ、私!!

 

 

いやいや、そう

 

酔ってるから、送ってもらうだけ

ただ送ってもらって

車が私の家の前に着いたら

 

ありがとうございました、おやすみなさい

 

って見送ればいいだけ

 

そうよね?

 

まさか、上がってお茶でも?という時間でもあるまいし

 

お金持ちの御曹司、ミン専務をあげるような部屋でもない

 

 

そうだそうだ

だいたい、ミン専務があがっていくつもりなんてないだろうし

 

そうかな・・・

だってさっき・・・

 

あんなキスしちゃったし・・・

 

好きだって言っちゃったようなもんだし

 

ミン専務も私のこと好きだ、って・・・

 

あれ?

ミン専務が私のこと好き?

 

ほんとに?

 

ほんとか?

 

だとしたら私たちって・・・・・

 

 

 

 

 

「どうかしましたか?・・・気分でも悪い?窓、あけましょうか?」

 

 

 

ゆっくりと助手席側の窓が開いて

 

外の冷たい空気が入ってきた

 

 

まるで私に

 

夢から覚めろと言ってるみたいで

 

何だかおかしくなった

 

勝手に妄想している自分が

ひどく滑稽で

 

 

 

「いえ・・、あ、そこで止めてください。もうすぐそこなんで、歩いて帰れます」

 

「は?」

 

「行きすぎちゃうと車、回せなくなっちゃうんです。だからそこでー」

 

 

車が止まった

 

 

私が思ったところより少し手前だったけど

まぁいいか

 

 

「ありがとうございました。専務もお気をつけて」

 

 

そう言ってドアをあけようとしたら

 

ロックをかけられた

 

 

「・・・・え?」

 

 

思わず運転席にいるミン専務を振り返る

 

あれ?

何か怒っていらっしゃるかのようなお顔・・・

 

さっきお店で見たようなはにかんだ笑顔とかどこへいっちゃったの?

 

 

「・・・ 専務?」

 

 

「僕にここで帰れと?」

 

 

「・・・・・・ はい。送っていただき、ありがとうございました。」

 

 

「運転手ですか?僕は。あなたは・・・ 帰りの車の運転手が欲しくて僕に電話を?」

 

 

「いえいえっ、そんなっ!滅相もございませんっ!!だってそもそも、専務が車でこられるなんて思ってもなかったですし、てっきりお酒を飲んでおられるのだと思ってたんですよ?」

 

 

「・・・・・・・ 確かに」

 

 

「そもそも、送って行く、って言ったの、専務じゃないですか!送るつもりで車で来た、って」

 

 

「・・・・・・ 確かに」

 

 

「だから!・・ ありがとうございました」

 

 

私はロックを外し、ドアをあける

 

 

「おやすみなさい」

 

 

車をおりて、身をかがめると

窓越しにミン専務に挨拶をした

 

 

すると、あろうことかミン専務、ドアをあけて、車から降りてきた

 

 

え?

 

 

そしてそのまま、車を回り、ずんずん歩いて私の目の前に立つと

 

 

「このまま帰る気なんて、毛頭ないが?」

 

 

 

 

 

 

だから・・・

 

 

どうしてそんな、上から見下ろすんですかぁ!!!

 

 

 

「じゃあ、どうするつもりなんですかっ?」

 

 

なによ

 

言ってごらんなさいよっ

 

私の部屋にあがって

 

えっちでもしたいって言うつもりなんですかっ!?

 

この女は俺のことが好きなんだ

 

だったらそんなの、当たり前だ、って?

 

そんなことを言おうもんならっ

 

 

 

「君は・・・ 帰ってほしいんですか?僕に」

 

 

 

え・・・・?

 

 

 

 

まさかの・・・・

 

 

 

質問返し?

 

 

 

 

かんっぜんに想定外なんですけどっ

 

 

 

そんなのっー

 

 

 

 

 

「帰ってほしいか、帰ってほしくないか、で言ったら・・・」

 

 

 

 

 

「・・・ 言ったら?」

 

 

 

 

 

だから

 

 

目の前に立って、歩み寄らないでよ

 

 

 

近い

 

 

 

近いんですってば

 

 

 

 

「・・・・  ないです・・」

 

 

 

 

ぐいっ

 

て腰、持って引き寄せられる

 

 

 

「・・はい? おかしいな、こんなに近いのによく聞こえなかった」

 

 

もう吐息がかかるってばっ/////

 

 

 

「帰ってほしくなっー」

 

 

 

今夜・・・

 

 

何度目のキスだろう