ブーブーブー、とスマホが震え、メールを受信したことを告げた

 

 

ーー 今夜、仕事が終わってから会えない?

 

 

 

石橋さんからだ

今夜、って・・・

平日になんて珍しいな

いつも会うのは週末なのに・・

 

 

ーー どうしたの?珍しいね。何かあった?

 

 

俺はすぐに返信を送る

 

 

ブーブーブー

 

 

彼女の返事も早い

 

 

 

ーー 別に何も。それで?どうかな?

 

 

 

よほどの急用か?

そっけないけど、何かいつもと違うような・・・

だけど、申し訳ない

俺の返事はノーだ

 

 

 

ーー ごめん。今日はこのあとアポとってるお客さんとそのまま食事になりそうだから遅いかな。帰ったら電話するよ

 

 

 

平日はお互い仕事優先って話してたし

これくらい、大丈夫だよな?

 

 

 

ブーブーブー

 

 

ーー じゃあ、帰る前にして?早かったら会いたい

 

 

 

え?

 

ほんっと、珍しくない?

こんなふうに彼女が俺に会いたいって言ってくることなんて、今までなかった

 

 

 

ーー わかった

 

 

 

とりあえず、急いでそれだけ返信をした

 

 

けど・・・

何かあったのか?

 

本当、どうしたんだろう?

 

 

 

 

「おい、瀬名!行くぞ?」

 

「あ、はいっー」

 

 

 

三浦先輩に声をかけられ、バッグを持つと後に続いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ 山田かぁ~・・・」

 

 

 

風呂上り、ベッドに寝転がって、山田から渡された名刺を見つめる

 

 

正直、高校の頃の山田ならナシだけど

今の山田なら、アリかも

 

なんて考える

 

 

「調子いいよね・・」

 

 

そんなの、外見だけで考えてるってことだもんね

 

でもさー

 

でもでもっ

 

 

やっぱり、告白なんてされちゃったら

テンション上がるよね~?

 

ご機嫌なの、自分でもわかるもん

 

 

「どうせアイツには彼女さんがいることだし?」

 

 

年上の、それも石橋さんだってわかってるから、必然的に、さん付けしてしまってる

 

 

「ここはやっぱり、お試し感覚ででもいいかどうか、山田に確認してみる?」

 

 

もし山田がそれでもいい、って言ってくれたら

つきあっちゃう?

 

久しぶりに彼氏がいるって感覚

味わいたい気もするしね

 

 

「あ~、やっぱり私、浮かれてる」

 

 

 

スマホを手に取り、名刺に書かれた山田の番号をポチポチ・・

 

 

♪♪♪~

 

突然、スマホが鳴った

 

着信はー

 

 

 

瀬名

 

 

 

 

 

 

「もしもし?」

 

 

驚きながらも電話に出ると

 

 

「あ、オレ。今、家にいる?」

 

 

耳元で瀬名の声

 

 

ベッドに横になっているせいか

近い感じがする・・?

 

 

慌てて起き上がり、ベッドに座りなおした

 

 

「いるわよ、何時だと思ってるの」

 

 

もう10時だよ?

 

 

 

 

 

ピンポーン

 

 

 

 

 

ドアホンが鳴った

 

・・・え?

 

誰?

こんな時間に・・・

 

怖くない?

 

 

 

ピンポンピンポンピンポン・・

 

 

「ちょ、ちょっと瀬名。切らないでね。今、誰かがうちのインターホン鳴らしてるの・・」

 

 

正直、こんなときに電話相手がいるってことにホッとしてる

 

 

「私に何かあったらすぐ警察ー」

「早く開けろよ」

 

 

・・・・ は?

 

 

 

私は驚いて、ドアのところまで歩いていく

もちろん、スマホ片手に

 

 

 

 

「おまえのとこのインターホン鳴らしてるの、オレだから」

 

 

 

 

鍵を開け、ドアを開ける

 

 

ガチャ

 

 

 

 

そこには、

 

 

私と同じく

 

 

 

スマホを片手にした瀬名が立っていた