び、び、び、びっくり!!

 

さっきのお姉さん、なんと三木さんの元カノさんで

マスターは三木さんの親友だってことがわかり

 

帰ろうとしていたお姉さんはまた、戻ってきて

すっかり酔いが醒めたとかで、何か食べるものを作ってくれとマスターに頼む始末

 

そして、ミン専務はというと

三木さんの元カノに会えたということで

変に興奮していらっしゃる

 

『三木とは、それで三木とは、・・・』と

さっきから三木三木、連呼してテンション高め

 

あ~あ

こっちには背を向けてくれちゃって・・・

 

私のことなんて、眼中にないですよね

ちょっと寂しい

 

・・・ 言えないけど

 

 

ふぅ~

角の端っこにいたカップルも

急に帰っちゃったし

 

全然、想定外の方向へ行っちゃった

 

 

でもそうかぁ~

お姉さん、三木さんの元カノなんだ?

ってことは

三木さんがこのお姉さんの元カレで

今は7つも年下の彼氏がいる、と

 

そういえば最初、前の彼と別れてから男なんて、って生きてきた

って言ってたけど、三木さんの下の名前なんて知らなかったから

全然ぴんとこなかった

 

 

 

「それで?三木とはどうして別れたんですか?いつ?」

 

 

 

あ、それ!私も興味ある!

 

ミン専務の質問に思わず私も身を乗り出してしまった

 

 

 

「あぁ~・・・」

 

 

 

がしかし、お姉さんの口は急に重くなり

 

 

「それはまぁ・・ 色々、諸々・・ 諸事情ってやつかな。慎吾、お会計」

 

 

濁された

 

すると、マスターがお姉さんにメモを渡し

私たちの前には新たなおつまみを出してきて

 

「ほい!もう壮士の話はこのへんで終わりにして。ふたり、せっかくのデートなんでしょ?楽しんでよ」

 

 

なんて言うもんだから

 

 

「「デートっ!?」」

 

 

ミン専務と私、ハモっちゃったじゃないっ

 

 

「あれ?違うの?」

 

 

ニヤニヤ笑ってるマスター

すっかり雰囲気かえちゃった

 

 

「違いますよっ」「デートです」

 

 

私とミン専務のこたえが

まるでバラバラなのに

同時に否定肯定するもんだから

 

思わずふたり、顔を見合わせる

 

 

 

やば・・

カッコイイ

 

 

バッー

 

すぐ照れちゃって目を逸らすのはいつも私のほう

当たり前

 

 

 

「あなたが来い、と言うから来たのに、なんですか!?その態度は」

 

 

 

そうだそうだそうだった

私が呼んだんでした

 

 

「じゃあね、ルナちゃん、お先に。縁があったらまた会いましょう?」

 

 

お姉さんがコートを手に、こっちに笑いかけてくれたので

私も椅子から立ち上がって、お姉さんを見送った

 

 

「はい、ぜひまた!」

 

「オレ、ちょっとそこまで見送ってくるから。ゆっくりしてて」

 

 

「はいっ?」

 

 

マスター、そういうの、ありですか?

今、ウィンクしました?

 

 

ミン専務がこっちを向いててほんとによかった~

あんなの見られてたら恥ずかしいったらないよ

 

 

私はゆっくり、カウンターの椅子に座りなおした

 

 

 

「さっき・・・」

 

「え?」

 

 

突然、ミン専務がしゃべりだした

 

 

「僕が入ってきたとき、あの・・・」

 

 

 

そして、くるっと椅子を回して振り返ると

 

 

「あそこの端の方の席で、カップルがキスしてたんですっ!」

 

 

指差してそう言った

 

えっ?

見たんだっ!?

 

 

「僕は、それがキミかと思って、それはもう~ こう~ 身体中の血液が逆流するかのような感じで・・・ 熱くなって・・・」

 

 

ミン専務は身振り手振りをつけ、両手を頭のところへ持っていくと

苦悩の様子を表現してる?

もしかしてそれって・・・・

 

だめだめ、期待するな

 

 

「気がついたら、男の人を女の人から引きはがしてました」

 

「引きはがすってっ・・」

 

 

ぷぷっと笑ってしまったら

 

 

「笑うとこじゃありません。僕は必死だったんですよっ?」

 

「なんで?」

 

 

聞いてしまった

 

聞かずにはいられなくて

 

なんて答えてくれるんだろう?って

ドキドキしてきてて

 

 

「なんで?って・・・・」

 

 

スッとミン専務の顔が近づいてきて

 

 

「あなたにキスをしていいのは僕だけだから・・」

 

「えっ・・」

 

 

ミン専務の右手が

私の髪を梳き、左の耳にかけるようになぞっていく・・・

 

もう、綺麗な顔が

吐息を感じるくらいそばにあって

 

 

「・・ そ、それは・・ ドキドキのため・・ですか?」

 

 

必死で言葉を吐き出した

 

喉がカラカラな感じがする

ドキドキしすぎて

 

 

「ドキドキ?・・・あぁ・・ そういえば、ドキドキしている・・ほら」

 

 

私の耳元をさっきからくすぐってるような感じで動く手と反対の方の手

今度は左手で、私の右手を自分の胸元へと導いた

 

なんかもう

抱き合ってるみたいな感じになっちゃってて

 

 

ほんとだー

 

って言おうとした口をミン専務の唇に塞がれた

それはゆっくりのようで

あっという間のようで

 

そして、いとも簡単に

その口づけに応えるように

私は自分で口を開いていく

 

するりと滑り込んでくるミン専務の舌を受け入れていくうちに

頭がぼぉ~っとしてきて

 

思わず漏れてしまった吐息に

ハッと我にかえった

 

やばいやばいやばいっ//////

 

 

目をあけ、唇を離すと

 

 

 

「・・ まだ、だぁ~め ・・」

 

ミン専務の色っぽい視線がドアップで私を引き込み

いつの間にか私の頭の後ろに回った手で

おさえるようにして

また唇を奪われる

 

「んっ・・・」

 

 

もう・・・

だめだ・・・

 

 

気づいたら私も

 

 

ミン専務の背中に手を回し

身体をくっつけ、抱き合いながら

 

 

ふたり

 

 

何度もキスを

 

 

くりかえし

 

 

くりかえし重ね続けた