「俺、彼女いるよ? 変な気、起こさないでね」
2年前の会社の飲み会で
酔ったふりして甘えた私に
ガツンと言い放った松本先輩(今では主任だけど)
もう、思いっきり下心バレバレだったのか!
って、ほんとはちょっとだけ酔ってたのに、それすらもすっかり覚め
そのあとは、いくら飲んでも酔えなかった
おまけに、最初にそんな牽制されちゃったもんだから
告ることも出来ずに未だに想い続けてしまっているという・・・
痛すぎる私
桜井まどか、24歳
今日こそ、この、不毛な片思いにさよならすべく
松本主任に告白をー
なんて思ってますが
あ・・・
『が』なんて言ってる時点で、もう迷ってるのバレバレ
だって、信じられないことに今年の春の異動で、
松本主任のチームに配属なんてされちゃったもんだから
振られたときの身の振り方を考えると
やっぱり逡巡してしまうものじゃないですか!
そもそも?
私の気持ちって、もうあの時点でバレてると思うわけですよ
だったらわざわざ告らなくてもいいんじゃ?
って思いますよね?
松本主任が彼女と別れたなんて噂も聞かないし
っていうか、まだ続いてるってことはそろそろ結婚か?
なんてびくびくしたりしてるわけで
そっちの心の準備をしろよ
とも思うのですが
いやいや、その発表を持って、はっきり失恋ということでいいのでは?
なんて思ったりもしていたのですが
今のところそんな様子もなく・・・
っていうか
とにかく、好きすぎるんですよっ
松本主任のことが!!
私だって、何度も諦めようと、同期や同僚、友達に誘われる合コンには積極的に参加してみたりしましたよ?
でもね?
どうしても松本主任より素敵なメンズに出会えないわけなんですよっ
つまりっ
私はっ
松本主任が好きすぎるんですっ ← 二度目
だから、はっきり振られないと、次にいけないと思うんですっ!!
「桜井、そのコーヒー、いつ飲むの?」
斜め上から、綺麗な人差し指で
私のデスクの上の、紙コップを指さしてそう言ってきたのはー
ドキッ
「え?いつ、って・・」
「もう覚めてるだろ、これとかえて?」
ひょいって・・!
ひょいって私のコーヒー入りの紙コップと
さっきまで自分が持っていた熱々の湯気漂うコーヒー入りの紙コップを
スマートに交換していく
「松本しゅにーん・・」
振り返った私に
「俺、猫舌。・・・・・ 知ってるよな?」
ズッキューーーーンッ
バーーーンッ
今日も撃ちぬかれました
ほら! ほらほらほら!
すごいでしょ?
(私の)松本主任・・・・・ (///∇//) カッコイイ
・・・ ほんとは彼女さんのだけどね
・
・
・
・
・
「いやいや、全然わかんないんだけど」
「・・・・ 純子ちゃん。いいの、わかんなくても」
遂に始まった飲み会
今日は異動後の親睦を深めるための飲み会
端っこに陣取り
私の隣に座る同僚からのそのセリフ
この2年
何度も何度も言われ続けてきました
松本主任のかっこよさは
私だけがわかっていればそれでいいの
「で?ほんとに、今度こそ、告るのね?」
「うっ・・」
「あー、もう迷ってる・・ でたでた!結局今夜も告らないに1票!」
「そんなこと言わないでよ~、純子ちゃん・・ ますます決心が鈍る・・」
「だいたいさ、そもそも今更でしょ?なんの意味があんの?」
「なんの、って・・」
「振られるの大前提でしょ?告るってね、うまくいく可能性がある人がするもんじゃないの?」
「・・・・・・・」
何も言えません、はい
チラッ
視界の端に、松本主任を入れては逸らす
ふふっ
新人君と肩組んでる~~♪
今日はご機嫌なのかな?
いつもより酔っぱらってる感じがする・・
楽しそう~
「・・・ また盗み見して喜んでるな・・」
「いちいち言わないでよ」
「キモッ!」
「わかってる」
「どんだけ開き直ってんのよ、ったく・・」
あ、トイレかな?
席を立った・・・
「純子ちゃん、私・・ トイレ行ってくる!」
「はーい、どうぞどうぞ。出すもん出してきて。」
「純子ちゃん?前から思ってたけど、そういうの、やめた方がいいよ?
モテないから」
「あんたに言われたくないわ」
「・・・ だよね」
ハハ・・
苦笑い
そうよね
だって純子ちゃんには彼氏がいるんだもんね
「行ってくる」
私はポーチを手に、トイレ付近へと向かった
・
・
・
・
・
「お~ 桜井! 飲んでるかぁ~?」
ほ~ら、やっぱり・・・
いつもより酔っぱらってる
トイレに向かう前のスペースで
壁に寄りかかってたのを
起こした身体が揺れてます♪
もうちょっと寄ったら千鳥足?っていうのが見れるのかな?
松本主任なら、千鳥足もよく見えちゃうかも
「何かいいことでもあったんですかぁ~?ご機嫌ですね?」
私は、松本主任の前まで行き
顔を覗き込むようにして話しかけた
「ん~? いいことぉ~?」
うわっ
松本主任の顔が近寄ってきた
ドアップ!
ふにぃ~~~
え?え?ええーーっ?
私っ、ほっぺた引っ張られてるっ!!!
松本主任にっ
「ハハッ 変な顔~~」
「ふぁにゃふぃてふははひぃひょ~(放してくださいよ~)」
嬉しいけどっ///
すっごく嬉しいけどっ
人目がっ!!
ここ、壁になってるけど
誰か来たらどうすんですかっ
いや、いいけどっ(/ω\)
・・・・ んっ?
さっきまでつままれていた頬が
痛さから解放された?
と思ったら
今度は両手の平で包まれて
松本主任の顔が傾いたっー!?
むにゅっ
「んっー」
え?
え?
私っ、今、キスされてるっ?
驚きの眼は、目を閉じた美しい主任のアップを捕らえた
慌てて目を閉じる
「ンッ・・」
あれ?フレンチなやつかと思ってたら・・・
意外とディープなやつで・・・
気持ち・・ よくなってきちゃった・・・
「・・・ ばぁ~っか、なんで抵抗しないんだよ」
くちびる、離れちゃった、って惜しんでたら
おでこつけたまま
やっぱりアップな主任がちょっとSなこと言ってくれたりして
「・・・・・」
抵抗?
なんで?
だってだってだって・・・
ぐりぐりぐり・・
っておでこ、つけたまま
目の前にはやっぱりアップな主任の顔
「・・・ ホテル、行くか?」
・・・・
(お目目、パチクリ)
「ええええーーーーーーーっ!!!」
ホテル、行くか?って言った???
ちょっと待って!!
これは、もしかして主任、相当酔ってる・・!?
「プッ、冗談!」
そういうと、ポンポンって頭を撫でて
「飲みすぎるなよ?」
って笑って店の中の方へと戻って行っちゃった
・・・・ おまえもなっ!!!
去って行く後ろ姿を見送りながら
心の中で毒づくと
ガクーーン・・
膝、落ちた?
あああーーーーっ
ばかばかばかばか
私のバカっ
今のは絶対
うん、って肯いて
行くべきだったでしょうが!!
冗談でもいいから
絶対行くべきだった・・・!!
考えすぎた
あそこは衝動的に・・・
ああああああああ
神様ぁぁぁぁ
もう一度ぉぉーー
私にチャンスをくださぁーーーーーい
「桜井さん?どうかしたの?あ、もしかして気分でも悪い?」
トイレから出てきた先輩女子に声をかけられた
「いえっ!ぜんっぜん!!大丈夫ですっ!!」
シャキーーン
慌てて立ち上がる
「そう?ならいいけど。あまり飲みすぎないようにね?」
「はい、ありがとうございます・・」
松本主任とキス・・・
ねぇ純子ちゃん
もしかして私・・・
告る意味、あるんじゃないかなぁ?
つづ・・・ いてもいい?
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お久しぶりです、こんにちは^^
ほら!
ほらほらほら!
普通のお話って、こういうやつです(笑)
誰で妄想するかは
読み手の自由♪