本日2話目のアップとなります!

すごいね、こんなの久しぶり(笑)

 

 

 

 

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「・・・ それで? つきあってほしいとこって、ここ?」

 

 

14日

 

就業後の小会議室

 

両手いっぱいに大きな紙袋を抱えたチャンミンくんが

私を顎で促し、ドアを開けさせ

滑り込むようにして入ったところがここ

 

テーブルの上に抱えてきた紙袋をドサッと置き

 

「ちょっと待っててください」

 

彼は再び、ドアの向こうへと消えて行った

 

 

「・・・ まだあるの?」

 

 

 

置かれた紙袋から見え隠れする可愛く包装されたいくつもの箱たち

 

私には随分縁のない甘い香りの素に

近寄ってみる

 

色とりどりだけと

やっぱりピンクが多いのかな?

 

手を伸ばし、そのうちのひとつに触れると

 

紙袋が倒れ

 

ドサドサドサッー

中から可愛い箱たちが、崩れ落ちるように溢れ出てきた

 

「あっー」

 

やばいっ

 

 

ガチャ

 

 

零れ落ちるそれらを手で受け止めようとしている姿を

段ボール箱を抱えて入ってきた彼に見られた

 

 

「ごめんなさいっ、ちょっと当たっちゃって・・」

 

 

なんの言い訳?

なんて焦る私をよそに

 

彼はにこっと微笑むと

 

「いーえ、構いませんよ」

 

そういって、後ろ手に小会議室のドアをロックする音が・・

 

 

 

・・え?鍵をかけた?

 

 

思わずちょっと後ずさると

 

「あ、見つかるとやばいと思っただけなので、気にしないでください」

 

そういって、大丈夫ですよ~とばかりに手を振る

 

 

見つかるとやばい?

何が?

 

気にしないでくださいって言われて気にするなってのが無理なんじゃない?

 

 

「いったい何をー」

 

 

 

ドサドサドサーーッ

 

 

彼はいきなり、袋をひっくり返すと、たくさんのチョコをそこに広げた

 

ドサドサドサーッ

 

バサバサーッ

 

 

3つの大きな袋をひっくり返すと

 

 

「よし、じゃあこれ・・ 全部、個包装をはがしてください」

 

 

と言いながら、近くにあるチョコの包装をほどいていく

 

 

「え?ちょっ、ちょっと!それって、全部、キミのことを好きな女の子たちからの・・

何やってんのっ?」

 

 

「手紙とか入ってたら、そっちによけて、とっておいてください。あとでまとめて持って帰りますから」

 

 

「よけてって・・ いやいや、チョコはどうするのっ」

 

 

「使えそうな包装も、綺麗にとっておいてください。あとで使いますから」

 

 

ちゃっちゃっと、流れ作業のようにチョコの入った包装をあけていく

 

 

「早く!」

 

「え、でも・・・」

 

「あとでちゃんとお礼もします!」

 

「・・・・・・・ ここに、出していけばいいのね?」

 

 

別に、お礼につられたわけじゃないからね?

 

罪悪感はまだあるけど・・・

 

なんだろ?

悪いことをするようには見えないんだよね

 

手紙はとっておけ、って言ってたし・・

 

あ、さっそく入ってた

 

可愛い小さなメッセージ入りの封筒

 

これはこっちによけて・・・

 

 

 

「それにしてもすごく多いのね?いつもこんなに?」

 

「あー、今年はちょっと多いかもしれません」

 

 

何も言わずに作業だけ、っていうのも味気ないので

話しかけてみる

 

 

「でもここであけちゃって、どうするの?」

 

「全部開けたら、適当に組み合わせて、また包装します」

 

「ええっ?」

 

 

なにそれ・・・?

 

再利用?

なんのために?

 

 

「先輩、時間ないんで、急いでやってもらえますか?」

 

「あ、うん、ごめん」

 

 

・・ってなんで私が謝らないといけないの?

 

 

「包装しなおしたやつは、あっちの段ボールにつめていきます」

 

「あ、この間の在庫管理手伝ったときにもらってたやつ?」

 

 

そう聞くと、彼は、作業しながら うんうん、とうなずいた

 

 

ちゃっかりしてるな~

そのために手伝ったの?

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ いい感じにできましたね」

 

 

 

・・・ 疲れた

 

思ってた以上に疲れた

 

でもちょっと楽しかった

私、包装するのって好きかもしれないわ

 

意外な才能に目覚めた感じ

 

 

「なに満足そうな顔してるんですか?箱、ひとつ持ってください」

 

「え?なに?どこ持っていくの?」

 

「いいからいいから。黙ってついてきて」

 

 

小会議室のドアを出ると

 

しっかり蓋をしめ、中身のわからない段ボール箱をひとつずつ抱えた私たちは

 

たま~に残っていた人たちとすれ違いながらも

深く怪しまれることなく

会社を出ることができた

 

 

 

「え?車・・ 乗るの?」

 

 

社員駐車場に停めてあるチャンミンくんの車の後部座席に段ボール箱を乗せると

(トランクには入らなかった)

そのまま、助手席のドアをあけられ

びっくりしてしまう私

 

 

何だかこういうのって、慣れない

だって・・・

女子扱いされてる感じで

 

 

「当然。」

 

 

どうしてそんな至極当たり前のことのように言うわけ?

 

だってこれって・・・

皆がうらやむ・・そう、まさにさっきのチョコを渡した人たちがうらやむべき

チャンミンくんの車の助手席という

スーパープレミアムシートですよ?

 

 

わかってる!?

 

 

「早く!」

 

「wwwww」

 

 

あーもう、今日は何度それ、彼に言われたことか!

 

早く早く、って・・

 

私はあたりを見回すと、誰にも目撃されてないことを確認し

覚悟を決めて助手席に乗り込んだ

 

すると彼は運転席へと回り込み、スマートに乗ってシートベルトを締める

 

乗ってしまってから思った

 

そうか

 

私が乗っていても、誰も驚いたりはしないわよね

きっと仕事の延長だって思うはず

 

は~

焦って損した

 

 

「じゃ、行きますよ」

 

「あ、うんっ」

 

 

急いでシートベルトを締めると

車が走り出した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく・・?(笑)