「・・ やっと見つけた。ここ、いい?」

 

 

 

頭上から声がした、と思ったら

 

 

 

「わぁーーっ!ほんとに来たっ!!」

「すごっ!!」

 

 

 

向かいに座ってるサラとユイが拍手をし始めた

 

 

私はと言えば、勝手に意識しすぎて、ちょろっと見上げて彼を確認し

身体を横にずらして、彼の座るスペースを作り出した

 

 

スッと彼が座ったと思ったら

ふわっといい香りがした

 

イケメンって・・・

匂いもいいんだな

 

これで臭かったら笑えるのに

 

なんて馬鹿なことを考えながら

グラスに手を伸ばしてグビッとカクテルを飲み干した

 

 

「私、おかわりするけど、何か飲む?」

 

「ん?エリは何飲んでたの?」

 

 

ドキッ

 

こ、この距離で、そのさりげない呼び捨てに

心臓が飛び跳ねる

 

勝手にひとりドキドキしているのが

目の前にいるサラとユイにバレないように

必死で取り繕って答える

 

 

「私?私はカシスオレンジ」

 

「え?なにその、女子みたいなやつ。」

 

「はぁ?女子ですけど、何か?」

 

「ぷっ!じょーだん、じょーだん、そうだよね。じゃあ俺も同じの」

 

「え~?さっき女子みたいなやつって言わなかった?」

 

「いいじゃん。飲みすぎたから可愛いのにするんだって。あ、すみませーん・・」

 

 

ジンくんがすぐそばを歩いていた店員さんを呼んで注文をしてくれる

 

 

どうしよっ

楽しいんですけどっー

 

なんてこぼれそうになる笑みをこらえながら前を向くと

 

呆れ顔をしてこっちを見ているふたりと目が合った

 

 

・・・ やばっ!

 

 

「あ、あの・・ こちら、ジンくん。それで~、サラと・・こっちがユイ」

 

 

私がお互いを指して紹介すると

 

3人は軽くお辞儀をしながら、「どうも」と挨拶を交わした

 

 

 

「すご~い、ジンくんって本当に綺麗な顔してるのね~」

「私、今まで会った中でダントツトップなんじゃないかと思う~」

 

 

「えー?そうですか?おふたりとも、うまいなぁ~」

 

 

ふたりとも、間にあるテーブルから身を乗り出し気味に話しかけている

 

 

「いいな~合コンなんてモテモテでしょう?」

「今日もどうなの?いい子いた?」

 

 

あ、それ、私も気になったんだった

さっき聞いたときははぐらかされて・・・

 

 

「いや、今日は人数合わせに呼ばれただけで・・」

 

「ええーーっ・・あ~そうか。やっぱり彼女いるよね?」

 

 

ドキッ

サラったらグッジョブ!

 

 

「いると思います?」

 

 

今度はジンくんが前のめりになって、サラの方を見たもんだから

サラったらドキッとしてるー!

 

 

「う、うん・・ だってこんなにイケメンなんだもん。普通いるでしょ!

ねー?」

 

 

しどろもどろになりながらもそう答えると

こっちを見て同意を求めたので

私もユイも、思わず大きくうなずいた

 

 

「ざーんねん、今はいません」

 

 

「・・・・・」「・・・・・」「・・・・・」

 

 

 

一瞬の沈黙のあと

 

 

「「「ええーーーーーーっ!!!」」」

 

 

大合唱・・!

 

 

だってだって、え?ほんとにっ?

 

 

「・・いないの?」

 

 

思わず隣で見上げるようにして聞くと

 

 

「悪いか!」

 

 

そう言って、ジンくんは目の前のグラスいっぱいのカシスオレンジを一気に飲み干し

 

「なにこれ、うまっ!」

 

驚いて、嬉しそうな顔をし (可愛い!)

 

 

 

続いてこっちを振り向き

 

 

「おかわり・・ していい?」

 

 

なんて、子犬のように聞いてきたもんだからっー

 

 

 

お姉さんの心臓はもうっ

バクバク、ズッキュンですよっ!!!

 

 

「しなさい、しなさい。どんどん飲みなさい」

 

 

私がそう答え

ユイは、テーブルに置いてある呼び鈴を連打している

 

 

店員さんがやってくると

私たちも揃って飲み物をおかわりした

 

 

今日は特別さっ

とことん、のもーーーーーっ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え~? じゃあ皆さん、彼氏さん、いないんれすかぁ~?」

 

若干、いい感じに呂律がまわらなくなっているジンくんだが

それがまた、可愛くて、私たちはテンションが上がりっぱなし

 

 

「そうなのぉ~。だから合コン、うらやましくってぇ~」

「ここ数年、行ってないもんね~?」

 

 

「あ、じゃあ今度、俺の友達と合コンします?」

 

 

「えっ?」「ええっ?」「えーっ」

 

 

三者三様、驚きの「え」のあと

 

 

「いいのっ!?」

「そんな、悪いよ」

「するするっ!!」

 

 

三者三様の反応

誰がどれとは言いますまい

 

 

「わかった。じゃあ~・・ 今度、エリに連絡するね?」

 

「え?でも連絡先・・」

 

知らない・・

 

 

「ん?あとで交換しよ?」

 

 

ボッ(//・_・//)

 

やばっ

飲みすぎたのかな

すっごい顔が熱いんだけど・・・

 

私は両手で頬をおさえるように包み込む

 

あ~やっぱり熱い

 

 

 

「ごめん、私、ちょっと・・」

「あ、私もー」

 

サラとユイがふたり、席をたつと

目くばせでわかった

さすがにこの超絶イケメンを前にトイレという単語を発したくないらしい

ふたりともまだ酔ってないな・・

 

 

とはいえ・・

 

突然 ジンくんとふたり、取り残され

ドキドキしてきた・・・ ぞ?

 

 

「ね、合コンって・・ほんとにいいの?」

 

「ん~?」

 

私の問いかけに

こっちを振り向いたジンくんは目がとろ~んとしていて・・

 

身体が傾いてきて~

 

コテッ

 

「えっ!?」

 

 

ジンくんの頭が私の肩にっー!!!

 

 

「・・・ 飲みすぎた」

 

ボソッとそれだけ言って、大きく息を吐いている

 

 

ドキドキドキドキ・・・

 

肩に男の人の頭が乗るって

こんな感じなのっ?

 

初めてでドキドキするわっ

しかも、こんな若い綺麗なイケメンさんの頭なんて

 

ジンくん、貴重な経験をありがとぉー!!

 

 

「・・ 大丈夫?気持ち悪くはない?」

 

 

お姉さん風を吹かせてみる

 

 

「・・・・・・・・・・・」

 

 

が、返事がない

 

え?

 

 

「ジンくん・・?」

 

 

寝てるの・・?

 

 

彼の開いた膝が

テーブルの下で私の膝とゴッツンコしてる

 

 

うわっ

うわわっ

 

どうしよう

 

お酒飲んでるせいかなぁ~?

 

こんなに心臓がどきどきしたのって

何年ぶりなんだろう?

 

ってくらいなんですけどぉーーーっ

 

 

ちょっとジンくんっ

 

ごめんねっ?

勝手にときめいちゃったりしてっ!!!

 

 

 

 

 

「え?どうしたの?ジンくん・・・」

「寝ちゃってるのっ?」

 

 

 

ふたりが仲良く一緒に戻ってくるなり

私たちを見て驚いてそう言った

 

 

「・・・ 多分」

 

 

さっきから声をかけても返事はないし・・

心なしか寝息が聞こえてくるような・・・

 

 

「え~、どうする?」

「どうする、って言ってもね~?」

 

サラとユイ、顔を見合わせて戸惑っている

 

 

 

「あ、大丈夫だよ。私、家知ってるし、送ってくから。」

 

 

自分でもびっくりするくらい当たり前のようにそう言ってた

 

 

するとふたりは

 

「えー。ちょっとエリ・・・」

「あんた、送り狼になるんじゃないわよ?」

 

目を細めて私にそう言ってきた

 

ちょいちょいっ!!

 

「送り狼ってそんなのっ!なるわけないでしょっ!自宅だよっ!?」

 

お父さんもお母さんもあと確か、2つ下の弟くんも居たはず・・・

 

 

 

「あ、そうか」

「じゃあいいか」

 

「ちょっと!じゃあいいか、って何よっ」

 

「わかった。じゃあ、タクシー頼んで会計してもらってくるね?」

「3人で割り勘でいい?」

 

「あ、私、ちょっと多めに払うよ?」

 

ジンくんの分・・・

 

 

「何ひとり保護者面してるのよ。私たちだってイケメン君と飲ませてもらったんだからいいわよ。」

「そうそう、今度合コンしてもらうんだしね」

 

 

ふたりとも・・・

 

 

なんっていいやつっ!!!

 

 

 

 

 

「・・・ お~い、ジンく~ん・・ 帰るよ~」

 

 

声をかけ、肩を揺らすと

パチッと目をあけたジンくん・・

 

「やばっ!・・・ 寝てた?」

 

 

起き上がって驚いている

 

あ~あ、離れちゃった・・

 

 

「・・だいじょうぶ?気持ち悪くない?」

 

「あれ?・・・ サラさんとユイさんは?」

 

 

目の前に座ってないふたりの姿を探してる

 

 

「会計して先に帰ったよ。タクシー、呼んでもらったから待ってるとこ」

 

「うわぁー、かっこわるっ・・ ごめん、俺・・」

 

「だぁ~いじょうぶだよ。サラもユイも楽しかった、って。合コンよろしく~って言ってたよ」

 

 

よかった・・

ジンくん、自分で歩いてくれそう

思ったほど酔っぱらってない感じ・・?

 

 

タクシーが来たようで、お店の人が呼びに来てくれた

 

 

 

「・・・え? タクシーって・・ 1台?」

 

 

 

店の外に待っているタクシーを見て

ジンくんが驚いて言った

 

 

「あ、ジンくん寝てたから、私がジンくんの家を回って帰ろうと思って・・・」

 

 

 

そうか

歩けるから、2台のほうがよかった・・・?

 

 

「でも別がよかったらー」

 

「・・・・ 送ってくれるの?」

 

「うん、いいよ?」

 

「・・・・・・・」

 

 

 

・・・ ジンくん?

 

 

 

「じゃあ、お言葉に甘えて。」

 

 

何か考えてるようだったけど、ジンくんはそういうと

タクシーの後部座席に乗り込んだ

 

 

続いて私が乗り込むと

タクシーのドアが閉まる

 

 

 

「どちらまで?」

 

 

 

運転手さんにそう聞かれて

 

応えるジンくんの口から、

私が思っていた住所とは違う場所が聞こえてきて

驚いてジンくんの方を見つめる

 

 

「・・・・」

 

「・・・ 送ってくれるんでしょ?」

 

「でも住所違う・・・」

 

 

あれ・・?

 

どういうこと・・?

 

 

 

それから、タクシーが目的地に着くまで

ジンくんは窓によりかかって寝ていて

私の疑問には全然答えてくれなくて・・・

 

着きましたよ、と運転手さんに言われて起きると

 

 

「ほら、エリ。そっちから降りてくれないと」

 

「あ、うん、そうだった。私が先に乗ればよかったのにごめんっ・・」

 

 

促されるように先に降りて待っていると

ジンくんは運転手さんにお金を払って降りてきた

 

「えっ?ちょっと、ジンくんっ?」

 

タクシーはドアを閉めて走っていく

 

 

どういうこと?どういうこと?どういうこと????

 

おまけにここって、やっぱり私が通ってたジンくんの自宅じゃないしっ!!

 

 

「ねぇジンくん!ここ、どこなのっ?タクシー、帰っちゃったじゃないっ!どうすんのよっ」

 

 

「ふぅ~・・ 飲みすぎたから部屋まで送って?」

 

 

「・・・は?飲みすぎたから、って、さっきまでちゃんと歩いてたじゃない!タクシー乗るときだって・・」

 

 

・・・ん?

 

部屋まで・・?

 

 

 

「俺さ~、一人暮らししてんの。社会人になってから。」

 

 

 

「ひとりぐらし・・・?」

 

 

 

ええええーーーっ!!

 

 

「知らない、知らないっ、そんなの知らないってばっ」

 

 

「ひどいなぁ~・・ 送ってくれるって言ったのはエリでしょう?」

 

 

「で、でもっ・・ 」

 

 

 

一人暮らしだなんて知ってたら送ってくなんて言わなかったわよっ

 

 

 

 

「あれ?なに?・・・まさか、俺のこと意識しちゃってんの?」

 

 

「はっ!?バッ/// バカ言ってんじゃないわよっ

意識なんてするわけないでしょっ

かつての・・ 家庭教師してた5歳も年下の男の子にっー」

 

 

うそです、うそですっ

 

思いっきり意識してますっ!!!

 

 

でもそんなのバレたらどうしていいかわかんないわよっ

 

 

「じゃあ平気でしょ?部屋まで送ってよ。」

 

 

「・・・・・・・・」

 

 

 

ここは、平気なふりをして部屋まで送るしかないか・・

じゃないと、変に意識してるってバレて

あとで気まずくなるっていうか・・・

 

ああーーっ!!

そういえば私、まだジンくんと連絡先、交換してないっ!!

あれがないと、ふたりが楽しみにしている合コンが・・

 

 

「あのっ、ジンくんの連絡先・・・」

 

「だからそれも~ 部屋まで送ってくれたら教えてあげる

ほら、行くよ?」

 

 

ぐいっー

 

「あっー」

 

 

腕・・ 引っ張られちゃった・・・

 

 

しょ、しょうがないよね・・

だって・・

連絡先を交換しないといけないし・・・

 

それにそうよ

かつての教え子よ?

 

5歳も年下よ?

 

何を意識してるのよっ

そもそも、相手にされるわけがないんだってば

 

 

 

 

マンションの部屋の前まで来ると

おもむろにポケットからカギを取り出し

ドアを開けると

 

どうぞ、と促された

 

 

え?入るの?

 

 

「・・・ じゃあ、お邪魔します」

 

 

ペコリとお辞儀をしながら中へと入ると

後ろからジンくんも入ってきて

 

ドアの閉まる音に続いて

ガチャリとロック音が響いた

 

 

「はい、お持ち帰り完了~」

 

 

「え?」

 

後ろから聞こえた声に振り向くと

 

 

 

「ダメじゃん。一人暮らしの男の部屋にのこのこついてきたら・・・」

 

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腕組みをしたジンくんが、小首を傾げながら

そう言って見下ろしてくる

 

暗くても薄明かりでぼんやりと綺麗な表情は見て取れる

 

かっこいい、と思ってしまう私はもはやバカか・・!?

 

 

 

「・・ だって・・・」

 

 

 

 

「・・・ なにされても、文句は言えないよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく・・・・

 

 

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

 

 

 

 

キャーーーッ(/ω\)

 

興奮して、カキカキが止まらない、止まらない

 

どこまで書くんだっ!

って感じで

 

楽しんでます

 

私・・・ (笑)

 

 

今回使わせてもらった、たっきぃさまのイラストが

本当に神で

 

色っぽくって・・

すっごい妄想掻き立てられて・・

 

きっと、何度も使うことになるな(笑)

 

どうかな?

 

皆様にも楽しんでもらえるといいな