「ねぇ美貴、お昼はいったいどういうことだったのよ!なんでチャンミンが?」
結局、麻衣と高柳くんと3人で、いつもの店にきて飲んでいた
すると、話は昼間のあの出来事のことになり・・・
「ん~、なんでだろうね?」
「なんでだろうね、って、美貴、半年も前に振られたんだよね?
あの時もこうして、私たち、美貴のやけ酒につきあったよね?」
「あー、麻衣さん、それはですね、僕が説明しましょう。」
横から高柳くんが身を乗り出した
「おうっ、高柳ぃ~ 言っちゃって!」
バンバンッ
私は高柳くんの肩を叩く
「美貴さんは、自分を振った男、チャンミンさんと、お友達になったのです!」
お友達・・・
「はぁ~~~?おともだちぃ~?なにそれ!」
正面で般若の形相をした麻衣の声に
思わず私も
「そうよね~ なにそれっ!!だよっ!!」
なんて言いながら
おしぼりを、バンバンバンってテーブルに叩きつける
「は?あたしは美貴に聞いてんのよっ?」
ブーブーブー・・
♪♪♪~~~
「美貴さん、携帯、鳴ってますよ?」
隣で高柳が囁く
まわりがうるさくて聞き取りづらい
「・・なに?」
「携帯!鳴ってますよ?出なくていいんですかっ?」
今度は耳元で、もう一度言われた
私、飲んでるときっていつも携帯が鳴ってることに気づかないんだけど
気づく人っているよね~
なんて呑気に考えながら
バッグに手をつっこみ、ごそごそと携帯を取り出した
「・・うそっ!ちょっとごめんっー」
画面を確認して、ふたりにことわり
席を立ちながら、電話に出た
「もっ、もしもしっ?どうしたのっ?」
歩きながら、店の外へと向かう
『・・・ 今、終わったんですけど?』
「あ、あぁ、仕事?お疲れ様ですっ」
やっと、店のドアまでたどり着き、そのドアを開け、外へと出る
『・・・ もう、食事は したんですか?』
「え?あ、うん・・ えっ?もしかして、これから一緒にとか、出来たりするのっ?」
『・・ と思ったんですが、もう済ませたんだったらー』
「みぃ~~きさんっ!! 誰と電話してるんですかぁ~~?」
ガバッ
いきなり後ろから抱き着かれた
「ふぎゃっ・・」
あまりの驚きに、電話を持ったまま、直立不動な感じになる
「ちょっと、高柳くんっ?」
後ろでドアが開いたの、全然わからなかった!
『・・・ どこ?』
「麻衣さんとふたりにしないでくださいよ~。僕、美貴さんと飲みたいのに・・」
「はいはい、わかったから高柳くん、ちょっと離れてー」
抱き着く高柳くんを片手で跳ねのけようともがくのに必死で
一瞬、電話の向こうの人のこと
忘れてた・・
『今、どこにいるんだっ、て聞いてるだろお~がっ!!!』
「え?・・・ 会社の近くの居酒屋ぴょん吉・・」
だから・・・
切れた電話を手に
放心状態に陥る
これって・・・
もしかして、チャンミン・・・
来てくれるの?
ここに・・・?
「美貴さぁ~ん、電話終わったんなら、早く戻りましょうよ~、ね?」
「高柳ぃ~・・」
「はい~?」
グッジョブ!!!!
私は、高柳の後ろに回り、背中を押しながら、麻衣が待つ席へと戻っていった
「あのさー。前から思ってたんだけど~」
ひとり待っていた麻衣のグラスのお酒が増えている
おかわりしたのか・・!
「なになに?」
「なんですか?」
割り箸をいきなり、つきつけられー
「高柳って、美貴のこと好きなの?」
たのは、隣の高柳くんの方だった
「え?」
声を発したのは私
「はぁ~?麻衣、何言ってんの?そんなことあるわけー」
くるっと横を向いて、高柳くんを見ると
思いっきり麻衣のことを睨みつけている
「あ~あ~・・・ どうしてそういうこと、言っちゃうのかなぁ~?
ちゃんと自分で言おうと思ってたのに・・・」
さっきまでの酔っぱらいはどこへ?
という感じだ・・・
「ほ~~ら、やっぱり。だってあんた、バレバレなんだもん」
「え?ちょっと待ってよ、ふたりとも・・。っていうか、うそでしょ、そんなの・・」
「嘘じゃないですよ?」
突然、こっちを見た高柳くんは
そう言うと、とても優しくにっこり微笑んでいる
嘘じゃないって・・
高柳くんが私のことを・・?
いやいや、そんな・・
モテ期かっ!!?
「あの・・、気持ちはうれしいんだけど私ー」
「待って。まだ俺、ちゃんと告ってないから、今返事しないで。」
「へ?」
ちゃんと告ってないから返事しないで、って・・
「まぁまぁ、いいんじゃないの? 美貴、この際、高柳とつきあってやったら?」
「は?つきあってやったら、って麻衣、何を言ってんのっ?」
「チャンミンに振られてからもう半年以上経つんだし、いいじゃん、高柳なら。
背も高いし、結構イケメンだし・・ いい物件だと思うけど?」
「いい物件、ってそんな、高柳くんは人だよ?」
「麻衣さんって・・ 実はいい人だったんですね!
さっきは睨んだりしてすみませんでしたっ」
「・・・・あ」
麻衣の向こうに・・・
こっちに向かって歩いてくるイケメンが視界に入った
「わかればいいのよ、わかれば。まぁ?今日の昼間はほんと、びっくりしたんだけどさ~
まさかあの、チャンミンが美貴に会いに来るとか思わないから・・。お友達ってなにそれ?って感じではあるけど・・ え?どうかした?」
「おともだち?・・・ なにそれ?」
私たちのテーブル席の横に
そびえたつようにして立ったイケメンがそう言い放った
つづく・・・・