早く帰るつもりだったのに…!!
今日に限って、先輩に残業頼まれてっー


おまけにいつものスーパー、イチゴ高くて…
大奮発ですよっ!!!




僕にしたら珍しく階段をかけあがったりして、息を切らして部屋のドアをあけた




ガチャ





「…………」





玄関に見慣れない、高いヒールのある靴を見つけて息が止まるかと思った…





それくらい、驚いた





「あ、おかえりなさい。えと…、一緒に住んでるのよね?…今、ユノにご飯食べて貰ったんだけど、貴方もよかったらどう?」



中から僕の姿を見つけて声をかけてきたのは昨日の女だった



ヒョンを車で送ってきた…






「僕は結構です…」




彼女の横を素通りし

スーパーの買い物袋をシャカシャカ鳴らしながら、冷蔵庫まで行くと
食材を中にしまっていく




横目で彼女が片付けているものを確認した。


なんだよ?
ご飯食べて貰ったって、全部コンビニで買ってきたものをレンチンしただけじゃんか!

そんなの、食べさせて自慢気に笑ってんのか?



「それで?… ヒョ…ユノは、熱、下がりましたか?」




「えっ?…ええ、もうだいぶん楽になったみたい。ねぇ、さっきチラッと見えたんだけど、イチゴ!ユノに食べさせてもいい?彼、イチゴ好きなのよ!」





知ってますよ、そんなこと!





「…これは僕が食べるんです」





「え?全部?」




「全部です。なにか?」




「…いえ。」







ユノの部屋のドアが開く音がして




「あ、よかった…おまえ、まだ居たんだ?」




彼女の方を見て、そう言うとヒョンは



「今日はありがとう。色々助かったよ…」



優しく微笑んだ





それから、ようやく僕を発見したかのようにこっちを向いて




「おかえり、早かったな?」




いつもの顔だった





早かったな?



これでも僕は、遅くなったと思ったんですよ?


いつにない残業を言い渡され
貴方が待ってるのに…と思いながら
今まで走ったことのないアパートの階段をかけあがったりして






「…よかったですね、よくなって…」










「…汗かいたんで、シャワーさせてもらいます。」



邪魔ものは…、席、外しますから

















僕がシャワーを浴びて出てくると
もう彼女の姿はなかった




帰ったのか…


いつもより長めに浴びてましたから…






ヒョンはと言うと リビングのソファで、クッションを抱いて寝ている…




「ヒョン…、こんなところで寝たら、また風邪、ぶりかえしますよ?」





「…ん…」





まったく…!!


人の気も知らないで!!



「せっかく治った、て言うのに馬鹿じゃないですかっ?」



くそっ!


こういうの、何て言うんですっけ!?


あー、あれだ!!

可愛さ余って憎さ100倍!



僕は横に座ると…




「…ヒョン…」




肩に手をかけて、少し揺すってみる




「…ん~…、チャンミン…」




どきっ




寝言…?




「…ヒョン…、さっきの女の人…ヒョンの…恋人ですか?」



どうせ、寝てるんでしょ?



「………」



ほらね、返事はない



て、起きてたりしたら困りますけどね



「…僕は…、もう…邪魔…ですか?」








つづく…


(画像、お借りしました。ありがとうごさまいます)