コホッ、コホッ…


ヤバイな、本格的に風邪…やっちゃったか…




「ちょっとユノ?大丈夫?なんか顔色悪い、ていうか…」


「うん?ダイジョーブ、ダイジョーブ。」




同僚に気づかれるなんて、相当か?



「そう?でもなんだか苦しそう…熱でもあるんじゃないの?」



パッと伸びてきた手を振り払うのが遅れたのも
きっと、風邪のせい…



「すごい熱い!!」


「大丈夫だから。」



クラッ…


ヤバいっ…





「全然大丈夫じゃないでしょ!?もうっ!私、車で来てるし、送ってくから!!」




さすがに倒れそうになって壁にすがりついてる状態で、その言葉に反論する気力もなく




「悪い…」




彼女の厚意に甘えることにした















「ほんとに、部屋の前まで送って行かなくて大丈夫?」




アパートの前まで送ってもらうと
親切な申し出を断り、俺は気を張って車を降りた。




「ほんとにありがと。」





少しかがんで、窓越しにお礼を言うと






「…ヒョン!?」






背中に俺を呼ぶ声がした



振り向かなくてもわかる

俺をそう呼ぶその声の主が誰なのか





「…誰?知り合い?」

「じゃあまた明日」

「え?ユノ…?」



車の中の彼女に声をかけると身体を反転させ



「…今帰りなのか?」



心配をかけまいと笑顔を作ってみせた。








「今帰りなのか?て…、どうかしたんですか?もしかして、体調悪い?熱でも?」




え?え?え?

どうしてわかるんだ!?




そう言うとチャンミンは、あっという間に俺に駆け寄り


サッと額に手を当ててきた



「…やっぱり…」




あー、チャンミンの手が冷たくて気持ちいい…




「歩けますか?あー、薬あったかな…」




そう言いながら、少しだけかがんで俺の腕を肩にまわし
自分の手を俺の腰にかけ、体重をさらって歩きやすくしてくれた




「…どうして?」

「何がですか?」

「…熱あるの、わかった?」



ちょっと顔を動かしたら、触れてしまいそうなその距離にチャンミンの顔を感じながら

聞かずにはいられなかった

必死で隠したつもりだったから…



「そんなの、…すぐわかりますよ」

「え?」

「わからないと思ったんですか?」

「え?あ、あぁ…」




だってそんな…
わかる方がすごくないか?

あー、でも…彼女にもわかったくらいだ
かなりやばい顔、してるんだろうな


ハハハ
でもオレ、ほんとにやばいな
チャンミンに気づいて貰えて嬉しいなんて…





「部屋についたらベッドに投げといてくれたらいいから…」








じゃないとオレ、熱に浮かされてお前に甘えてしまいそうだ…




(この顔もほんとに美しいですよねぇ。画像、お借りしました。ありがとうございます)





「何言ってるんですか!体調悪いくせに。」




やっぱり俺はヤバい


怒られて喜んでる…





投げといてくれたらいいから、て言ったのに
チャンミンは部屋に入ると、俺をベッドまで連れていってくれる


ストン、と優しく座らせられた



「大丈夫ですか?…このまま横になりますか?」




目の前に心配そうなチャンミンの顔…







可愛く俺を覗きこむ大きな2つの瞳…







チャンミン…






このまま、お前の手を掴んでベッドに倒れ込んだらどうする?







お前を抱き締めたら…






熱のせい、てことで許してくれるかな…









つづく…