電話・・・


してみてもいいかな~?


まだ忙しいのかな~?



いつの間にか、社長待ち受け専用になってしまってる私の携帯を見つめながら


何度も何度もぐるぐる考えていた



「3回だけ鳴らして、出なかったら切る、とか・・・」



はぁ~、ダメだっ


着信履歴残っちゃうから


切ったそばから、かかってくるのを待ってしまう



「余計に囚われの身になっちゃうよ・・」




♪♪♪~~~~




ビクッ




突然、手の中で携帯が音を鳴らして震えだしたもんだから


予期せぬその動きに必要以上に身体が跳ねて危うく携帯を取り落しそうになった



「はいっ!朝倉ですっ!!」


「・・・ 元気いいな」



耳元に聞こえる声に、胸の奥がきゅんってなった


待ち焦がれた声だ・・


は~~ 社長ぉ~・・ 好きですドキドキ



「お疲れ様です!あの、社長っ、実は今朝ー」


「あと5分で着く。」



えっ、あと5分で・・?



ふわぁ~っと身体が浮く感じ


嬉しくて・・



「でも時間がない。顔を見るくらいになるがー」



ジェットコースターに乗って急降下・・・



「・・・そんなに時間ない・・んですか」


「あ~・・・ じゃあ、冷たいモノでも飲ませてもらえると嬉しいかな・・」


「はいっ!!」



プツッ



冷たいモノ、冷たいモノ・・・


ビールってわけにはいかないか・・


じゃあ・・ 麦茶でいいのかな♪


るんるんるんっ















「せっかくあと5分話せるっていうのに、切るか?普通・・・」






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「何か言いかけてたくせに・・・」




ーー 社長っ 実は今朝・・




まぁ、遮ったオレのせいといえば、・・・そうなんだろうが



会ったときに話せばいいか



でも時間がー




「社長?わたくしでしたら・・・ 少々お時間がかかっても・・」



「いや、今夜はまずい。ハルモニの機嫌を損ねるわけには」



「ですよね~。いくらなんでも、二晩続けて朝帰りというのはー」



「大宮。・・・誰が二晩続けて朝帰りするって?」



「あ、違うんですか?」



「当たり前だ!それに、ハルモニの話も気になるところだ」




話があるから早く帰ってきて、と言った電話の様子は普通じゃなかった・・・


何かあったんだろうが、それはいったい何だ?




「わかりました。では、すぐに帰られるのですね?」



「・・・・・・ あぁ。 そのつもりだ」



「ぷぷぷ・・ 多少は待ちますから。多少は、ね?」



「まったく・・・ いつからそんな意地悪になったんだ?大宮・・」



「意地悪?優しいの間違いでは?・・・はて、最近年のせいか、聞き間違いが多くなりました」



「wwwwwwww」













ピンポーーーン・・・




あっ!来たっ!!!




「ハァ~~~イ!!」




バタバタバタッ・・



あぶない、零れないようにっー




ガチャ




「お疲れ様ですっ!ハイッ、冷たいもの!・・・麦茶でよかったですか?」




「・・・・・ ここまで持ってくるか?それ・・」



「え?だって、時間がないって・・・」



「wwwwwwww いただきますよ、」



「あっ・・・」




私の手からグラスを取り上げると


社長は麦茶を一気に飲み干された



ゴクゴクと動く喉仏を じ~っと見つめてしまう・・




「・・・ ごちそうさま」



カランッ



私の手に戻されたグラスの中で、氷がカランと音を立てた



「少しでも冷たい方がいいかと思って・・・」



えへ、と間抜けな照れ笑い

あ~・・あとどれくらい、いられるんだろう?



「そうだな・・・ じゃあ、その氷もいただこうか」



「え?あ、はい、どうぞ」



再びグラスを差し出すと



「・・・ ゆりが口に含んで?」



「え?・・・//////」




突然、名前を呼ばれたことで、きゅんきゅん指数が上がったところに


そ、そんなことをー!?




「口に含むってー」


「ほら、あ~ん・・」



社長がグラスに手をそえ、氷を動かし私の口元へー



つるり・・・



あっという間に口の中にひんやりさが広がっていく



「・・・ん・・んぐっ・・?」


「そのまま、オレに口うつしでー・・・」



社長の顔が斜めになって

あっという間に私の唇を塞ぐと


こじあけ、押し入ってきた・・


中で氷を2人で弄んでる感じ・・が


なんともエロティックで・・・


頭がぼぉ~っとしてきちゃう



冷たいのか、あついのか・・・



口の中で氷が溶けてなくなっちゃっても


私たちは唇を離さなかった・・








「・・・ やばいな、これ以上は・・・」


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ようやく離した唇から零れる雫を手の指で拭いながら


そう漏らす社長は・・・





とってもとっても色っぽくって・・・・






私はそのまま、胸に顔をうずめる・・・







「・・ もぉキスだけじゃ・・いやです・・・」 





・・ ハッ ( ̄□ ̄;)


な、何言った!?


何言った?私っー




「やっ、あのっ、社長っ!今のはっー」





恥ずかしくて顔、上げられないよぉ~~~っ







「・・・ 今のは?」




「・・・・・・・・・」





社長・・・


私の背中に腕を回して、優しく抱きしめてくれてる・・・





あ~・・・


ほんとに好きだぁ~・・


このままずっと・・時間が止まったらいいのに






「あっ!!」




忘れてたっ!!




「そういえば社長っ!!今朝っー」




慌てて顔を上げると


そこには・・・





真っ赤な顔をした社長が・・・・





・・・やだな


赤いの、うつっちゃう・・・(//・_・//)





「・・・ 今朝、どうした?」





「あっ、えと・・ 社長室から私の携帯に電話があって・・・

でも、社長じゃないですよね?」



「社長室からおまえの携帯にっ?」



「そうなんです!私、てっきり社長だと思って、話しかけちゃったんですけど

全然返事がなくって・・・。そのまま切れて、そしたら社長が出勤されて・・・

やっぱり違いますよね?」



「・・・・・・・・・・」



「・・・ 水戸様・・でしょうか?ああっ!!水戸様はっ?大丈夫ですかっ?」



「おそらく水戸だな・・それは。そして・・・水戸はいわゆる盲腸ってやつで手術した。

しばらくは入院になるから休みだな」



「盲腸・・・。だったら切れば治るってやつですね?それならよかった・・・。っていうか

水戸様が休みってことは、社長!大丈夫ですかっ?」



「・・・・ 手伝いにくるか?」



「ええっ?」




手伝いにくるか?って・・・


そんな簡単に言っちゃって・・・



でも、それくらい大変なのかな?


猫の手も借りたいほどに?



「なんてな、・・・じょうだ」

「行きますっ!!お手伝い!!」



「・・・は?」



「社長のお役に立てるのであればっ!!私、お手伝いに行きますよ?」



「・・・・・・・」



「そりゃあ、水戸様のようには全然無理ですけど・・・。

っていうか、もしかして冗談だったです?

そうですよね、私なんかでお役に立てるようなことなんてー」





「じゃあ・・・ 手伝ってもらおうかな」


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・・・・ 大宮、お前の言ったとおりだ・・・(笑)





「えっ?」




「明日から、社長室に出勤してこい。

人事とカフェにはこちらから言っておく。」




「・・・社長室」




「なんだ?怖気づいたのか?」




「・・いえっ!!頑張りますっ!!」




ぷぷぷっ・・・




「じゃあ・・ 帰るぞ。大宮が待ってる」




さっきのは・・・・・



かなり効いた・・・ けどな





「社長・・・・」




「ん?」





またっ//////



そんな目で見るなっ//////




「・・・今度は自分の車でくる、・・って言ったのに・・」




「あっ・・・」





そう言えばそんなことを・・・



なのに、気がつけばいつも仕事の帰りに・・・



っていうか、なんだ?それはっ////



思いっきり誘ってるってわかってるのか・・・!!?




「すまない・・。今日はほんとに時間がなくて・・・

次は必ず・・・」




って、自分でも何を言ってるんだ?




「はいっ!!」




あ~もうっ


なんだよ、その嬉しそうな顔っ!!!





オレは思わず・・・





その頬にキスをしてー





「じゃ、明日!戸締りしっかりするように!」




ガチャ



バタンッ





まるで逃げるように部屋を出た







「・・・・ ふぅ~~」






ネクタイを緩めながら、大宮の待つ車までいくと




とってもにこにこ笑顔の大宮が



立ったまま、黙ってドアをあけてくれた








つづく・・・・