やばい・・・


 

やばいわ、至近距離・・・・


 

エレベーターの中でも、ドキドキが止まらない



 

社長は席を外してるって聞いて

 

思いっきり油断してた


 

何あれ!!!


 

私史上最高に近かった!!

 

あんな近くでまさかの社長遭遇


 

そしてそして・・・


 

「・・・ ほら、大丈夫?」



 

私に向けて差し出された美しい手・・・


 

オーマイガーーーーッ


 

私、どうしたっ?

 

その手っ

 

握り返したかっ?


 

ノンノンノンッ


 

見惚れている間にひっこめられたじゃないかぁーーーーー



 

ドンドンドンッ


 

エレベーター内の壁に頭をぶつける


 

「バカバカバカッ、私のバカっ!!

・・ああっ!!せっかく守ってもらった頭をー」


 

ぶつけた頭を今度は優しくナデナデする



 

「あんなに素敵なのに、優しいなんて・・・

もう、罪だよ~~ わかってるっ?

あーーー、うつくしかったーー

もっと、匂い嗅げばよかった

っていうか、手だよ、手!!掴むチャンスだったのにぃー

 

・・・いやいや、うそうそ

そんなことできるわけないでしょ、私が!!

あ~でも、あの美しさと優しさを忘れないうちに、メモメモ・・」

 

メモメモ・・・・・え?


 

「ええっ?」



制服のポケットをまさぐりまくる


 

ひっくりかえして、中の布を出してみたりしてもー



 

「・・・・ ない?え?うそ・・・」



 

ちょっと待って

 

さっき、真理亜さまの美しさをメモろうとー



 

・・・ 落とした?


 

どこに?


 

さっき?


 

まさかのまさかー


 

は、は、早くっ 戻って探さないとっ


 

あんなのっ


 

もし、拾われたりしたらっー


 

しかも、あんな最上階


 

掃除のおばちゃんでなければ、社長か真理亜様しかー



 

無情にもエレベーターは、1階まで着いてしまい

 

ドアがあくと、目の前には乗り込もうとする人たちが

私が降りるのを待っている


 

「・・・・・・・・・」


 

私は黙って降りた


 

とりあえず、このエレベーターは見送って、次ので上にー


 

と考えてから、一応カフェの方へ視線を向けると

団体客が入って来てるみたいで

店内はごった返していた


 

「・・・・・・・ っ !!!」



 

ここで、あの現状を見てみぬふりして

次のエレベーターを待つなんて

 

私の性ができないっ


 

カフェへと走りながら


 

私の妄想メモたん・・・

 

どうかどうか、誰にも見つからずに、そのままで・・・・



 

祈らずには、いられなかった


 



 


 


 


 


 



 





 



 

「あ、社長!おかえりなさいませ。コーヒーはいつものようにお席に。

・・・大奥様は大丈夫でしたか?」





 

「・・・・・・・・・・」






 

この時になってようやく、私は社長のご様子がいつもと違うことに気付く







 

「あの・・・ 社長?どうかなさいましたか?」





 

「ん?いや?・・」




 

「でも社長!お耳まで真っ赤にー」



 

「なんでもないっ 水戸!しばらく誰も通すな!」





 

そういうと社長は奥の部屋へと消えて行かれた








 

「わかりました・・・」





 

私の返事は虚しくも届かない






 

社長・・・




 

○○社のお嬢様とご結婚・・・ されるのでしょうか?






 

あのとき



 

大奥様がおっしゃられたセリフ







 

『その場しのぎに、って水戸を連れてくるなんて、許しませんからね!』



 

ドキッとした


 

もしや、大奥様に私の心のうちを読まれたのかと





 





 



 

つづく・・・・





 

(画像、お借りしました。ありがとうございます)