10月中旬、戸隠を散策しました。
今季2度目の事です。
今回、戸隠で初めての事がありました。
思い出すと、今でもドキドキします。
上空が騒がしくなりました。
小鳥が群れを成して飛んでいきます。
恐らくはアトリでしょう。
白い空が背景なので、見栄えは悪いです。
鳴き声とともに、啄木鳥が現れました。
オオアカゲラ♀です。
しきりに細い枝を突いていました。
長く留まるため、観察を楽しみます。
観察中、高齢の男性に話しかけられました。
ムギマキを探しているそうです。
めぼしい出現ポイントを教えました。
その最中の事です。
近くの笹薮からガサガサと音がしました。
人が歩いて来る方向ではありません。
…嫌な予感がします。
熊鈴を鳴らしますが、音は近づいてきました。
男性を促して、一緒にその場を離れます。
「そんな音がしますか?」
「歳をとってから、耳が遠くて…」
男性は首を傾げつつも、応じてくれました。
距離をとってから、振り返ると…
体長1m未満のクマが走り去ります。
幸いにも、我々には向かってきませんでした。
子熊かもしれません。
周囲を警戒しつつ、道を戻りました。
すれ違う方にも警告します。
戸隠ではクマに遭遇する事がありますが…
この地では初めての経験でした。
熊鈴を恐れないのにも驚きます。
この日、一番緊張した出来事でした。
以降は、人の多い場所を選びました。
大人数は苦手でしたが…
こんな時は頼もしく思います。
ムギマキを待ちましたが…
キビタキ♀を確認出来ました。
他はコガラやコゲラが中心です。
しかも、枝被りばかりでした。
ゴジュウカラだけが傍に来てくれます。
お邪魔します、とばかりにチョロチョロと。
待ち時間の合間に撮影をしました。
樹の幹を逆さまに降りていきます。
根本に隠れて、草の種を食べていました。
紅葉を背景にポーズをとってくれました。
結局、ムギマキには会えず仕舞いでした。
この数日後がビークだったそうです。
残念でしたが、次回の楽しみとしました。
クマと遭遇しましたが、事無きを得ました。
熊鈴は大切ですが、万全ではありません。
山地や森林では注意が必要です。
クマの生息地にお邪魔しているつもりで。
【観察できた野鳥】(順不同)
キジバト、コガラ、ゴジュウカラ、
シジュウカラ、アトリ、コガモ、
ミソサザイ、コゲラ、ハシボソガラス、
オオアカゲラ、メジロ、キビタキ
(声のみ)
ウグイス、イカル、アオバト、カケス
計12種(+4種)