風化されていく事件に苦しむ人々や
記憶から消したくてもなかなか消させてくれない災害のテレビが
あたしの希望を何一つ叶えてはくれなくて
気が合わないと思う
あたしが知っていることは知らないこととは違うし
このお金をあたしは今から
ただの布に変える
あたしのためにお金を使うことなんてつまらなすぎて
お金の価値すらわからなくなってしまう
自分のためにお金を使ってと言ってくれる人のためにあたしはお金を使いたいし
そのためならなんだってする
めんどくさいバイトも
大嫌いな勉強も
大好きな音楽も写真も
お腹が空いても食欲は出なくて
見たい映画がなくなって
あたしの本番はいつだってキスで
それ以外は副菜にしかならない
あたしの人生の大半は副菜だしみんなだってそうだろう
いつまでも生きていると信じている人はいつか必ず死んで
すぐ死にそうな人に限ってとんでもなく長生きしたりする
小学生を叩く大人や逃走する暴走車が
いつまでも生きている
彼らは永遠であたしは頭が痛くなる
カップルは年の差があればあるほど年下の方の寿命が短くなるのは
早く死にたいと願っているからだろう
大好きな人が死んだ後20年も生きるなんてつまらなすぎるし寂しい
理にかなっているのかもしれない
あたしの希望はそんなところで叶えられて
きっと馬鹿みたいに幸せそうな顔をして死んでいく
100歳になったら死ぬんだといったおばあちゃんが100歳の誕生日に自殺をしたように
そうやってあたしはあたしの好きなように生きていきたい。