強風があたしを飛ばして
そのまま遠くまで
それで落とされて骨折した
あたしはそんな強い風の日は外に出ないけど
一度くらい風船みたいに飛ばされてみたい
でもあたしは風船じゃないから
でもあたしは風船じゃないからどうしても痛いしきっと怖いと思う
トラックをも横転させる風があたしを飛ばせないわけがない
自然災害の脅威をあたしは知らないけれど
自然災害の脅威をあたしが知らないわけがない
人間は時々誰かを助けたり殺したりする
いつまでも生きていられると信じている
「あなたの命は今日まで」なんて、言われたことないし。
あたしが死ぬことを想像できない
現実味がない
死ぬということを知ってはいても理解していない
それでもあたしは大好きな人が死ぬということを理解している
親友や恋人は
いつか、いつの間にか死ぬ
だからあたしは命をかけて愛したいんだよ