その方面に詳しい人にそうした方がいいといわれて、ブログを書く場所の2度目の引越しです。ドイツ、デュッセルドルフに来てもう33年にもなる私にはよく分からないのですが、ここは日本で最も有名なブログの専用サイトだそうです。

そもそもブログとは一体なんでしょうか?PCによる日記?自分が何をいいたいのかをしゃべるのと同じ自己満足でしょうか。自分が書きたいことをかくという自己満足。当たり前かもしれませんが、同じ自己満足なら少しでもその内容が読んでくださる方のためになれば... と願うと大げさですが、自分だけが知っているだけではもったいないと思うことを書きたく思います。それでも今回は見方によっては宣伝です。

ドイツ、デュッセルドルフに来てもう33年。子供の時に来たわけではないからいい加減にもういい年。それなりの経験は積んできているつもりですがそれでも毎年毎年新しい発見や初めての経験があります。もしできることなら若い頃に戻りたい?という質問がありますが、その答えが仮に”YES” でもそれには ”今持っている経験と知識を持って行けるのなら” という条件付になってしまうのは虫が良すぎるでしょうか(笑)?

100歳を超えてもなおお元気なお年寄り達に、長生きのその秘訣を聞くといくつかの共通な答えが返ってくるそうですが、“できればもう一度若い頃に戻りたいと思いますか?”の質問にはNoの答えが返って来るそうです(笑)。私の場合はYES ですが、前述の条件付です(笑)。それって自分が100歳まで生きられない証拠でしょうか(笑)?とにかくこの数年の間で体験できたことには健康の秘密が隠されているような気がします。

健康になるには、あるいは健康を維持するには何が必要か?それは4つあると思います。食事、運動、考え方、睡眠の4つです。そしてまず食事から始めようと思ったのですが、その場合はやはりキャベツでこの数年の間に体験したお話しからとなるのですが、そんな時に睡眠に関する枕のことで昨日たまたまある方からお電話をいただきましたので急遽睡眠、枕のお話しに変更することにしました。

その方は右内耳の三半規管不全という病気が原因と思われる激しいめまいの発作で困っているのですが、弊社で取り扱っている特殊な枕を現在試して下さっていて調子がいいとのこと。今までの枕と寝比べるとめまいが減るそうです。事情があって寝泊りするところが二箇所あるので、同じ枕をもう一つ送って欲しいという依頼でした。

私自身もその枕の愛用者なのですが、手前味噌ながらその枕を知ってしまうともう他の枕が使えなくなってしまうくらい具合がいいのです。詳しいことはwww.traum-kopfkissen.deをご覧いただくとして、どうしてこの枕がそんなに良いのかの理由を二つにまとめますと、まずその一つが枕の高さが自動に変化して仰向けと横向の時の頭と肩・背中の高さとのギャップを埋めてくれることです。

仰向けの場合は、ベットに接する背中と後頭部の高さの違いは僅かで低い枕が必要です。ところが横向の時は、ベットの面と肩のライン、そして下側の耳の面との間にかなりの差があります。つまり前者と後者が違うのにもかかわらず、一つの枕で寝ています。普通一般の枕は仰向け用に高さが低くなっていますが、それで何とか横向にも対応できると考え続けられてきたのです。

もし逆に横向寝に合った枕の高さにしてしまうと仰向けの時に枕が高すぎて使えません。普通の枕では横向の時に低すぎて枕を二つに折ったり、頭の下に手を入れる方も多いと思いますが、それは仰向け用の普通の枕は横向に合っていない証拠です。その高さのギャップを補ってくれる枕があればいいのですがそういうものは今までありませんでした。でもこの枕は初めてその点が考慮されて開発された人間工学に基づく枕です。

この枕で慣れてしまうと、特にドイツのホテルなどで一般的な頭を乗せるとぺちゃんこになってしまう羽毛の枕は二度と使えなくなってしまいます。あの枕をどうしても使わざるを得ない時に私は4つ折にして横向で使っています。横向で寝るか、仰向けで寝るか、どちらの向きで寝るかに実は健康の秘密が隠されています。

人間の背骨はゆるいカーブを描いています。仰向けに寝ると重力によってこのカーブも下に押されますが、具合の悪いことに腰の辺りの上に向かって反ったカーブを描いている辺りに丁度内臓が乗っかっています。腸などが詰まっていて内臓は結構重量があります。その内臓が上に向かって反った背骨のカーブの上に乗っかっていてそれが下に押される状態が長く続いて背骨に何も起こらない方が不思議ではないでしょうか?

それに比べて横向に寝た場合はまず背骨がまっすぐになります(適切なマットも必要です)そしてその背骨の上には重い物が乗っかっていません。しかも横向のときは舌とその付け根で口の中をふさいでしまいません。仰向けの時はそれが口の中をふさいでしまうためにいびきが出ます。これでどの向きで寝た方がより健康であるかはこれでもうお分かりになったかと思います。

ですが普通の枕の高さですと、横向の時に頭が低くなってしまいます。頭が下側にたれるような感じになります。そして肩にはより圧力がかかってつぶれてしまっています。首は司令塔である頭と、動きを担当する身体をつないでいて血管や神経などの大事な連絡網が集っています。首が曲がってこれらが少し細くなれば中を通るものが滞ります。これが健康にいいわけがないことも明らかです。
この枕だと、横向の高さが適切で気持ちよく寝ることができます。それで自然に横向で寝ている時間が長くなります。健康な寝姿である横向寝。その横向寝の時間が自然に長くなる。それがこの枕で健康になる二つ目の理由です。それではずっと横向に寝た方が身体にいいの?というとそうでもありません。それはやはり重力のせいです。

重力があるのでどんな向きで寝ても体の一番下の方はつぶされていることになります。どんな姿勢で寝てもあらゆる下側の血管や神経、筋肉などは上の重さにつぶされています。それで同じ姿勢で長い間寝続けることができずに寝返りを打つことになります。人によって差がありますが、一晩に数回から数十回寝返りを打つといわれています。重力のない宇宙空間なら寝返りは不要だと考えられます。

江戸時代の枕で、木か何かでできていそうでかなり硬そうで高さのある物を見たことがある方もいるかもしれませんが、あの頃の特に女性は髪形の必要性から横向のみで寝て、左右の向きを一晩に何度か変えていたのかと思われます。人類が枕にこだわってきたことは数千年も前から記録が残っているそうですが、今の今までこの仰向けと横向の時のベッドから頭までの高さの違いを考慮した枕はありませんでした。そういう意味ではこの枕は世界初といえます。

残念ながらそんな素晴らしい枕でも合わない人がいます。それも意外と多くいます。一番の大きな理由はイメージかと思われます。この枕の良さを知ってしまった私にとってはそれは天体が回っていたと固く信じられていた時代に地動説を唱えた人の気持ちが分かるような気がします。何千年も続いた枕の常識がこのコペルニクス的発想の枕をそう簡単に受け付けてくれるわけがありません。

それと実際に寝返りがかなり多い人には合いにくいかもしれません。私ももしこの枕に20年前に出会っていたとしたら振り向きもしなかったかもしれません。私は元々毎晩例外なく自然にぐっすりと安眠できてしまうタイプ。寝る時間、場所、枕を選ばずにいつでもどこでもすぐにぐっすりと寝れてしまう体質なのです。そういう人にはやはりこの枕は合わないかもしれません。年を取って寝返りの回数が減って、体の故障が出始めて始めて気が付くのかもしれません。

なぜ寝返りの多い人にこの枕は合いにくいのか。その理由は、この枕の上下動が必ずしも常に人の全ての寝返りに対応しきれないからです。寝返りは実は毎回毎回違い、同じ寝返りは二度とありません。一回一回の寝返りの時の勢い、調子が良くて勢いがいいのか、具合が悪くて弱々しいのか、寝返る時の角度、体がまっすぐか、曲がっているか、どの程度曲がっているか...等、限りがありません。

それだけ様々な寝返りにこの枕はバネのみで対応しています。ゆえに仰向けの時には本来低くならなければならない時、横向の時に高くならなければならない時にそうなっていない時があります。そういう時には頭をちょっと持ち上げるとか、逆に下に押すとかのユーザー側からの枕への協力が必要なのです。それでもこの枕の価値の大きさには驚くばかりで発明者の真野さんという方を尊敬するばかりです。