誰が誰やら

「金を出せ、強盗だ！」

「強盗だ…？

あいにくこっちも強盗だ。
このとおり…」

チャッ…

「銃だってある。」

「そうか、金持ちそうな家とは思ったが…」

チャッ…

「だがピストルならこっちにもある。」

睨み合うふたり。と、

ぱあん！ 

「痛っ！くそっ 手が…」

「…撃ちやがった？ 

いや暴発したようだな…
銃の暴発に手の負傷か
…ざまあねえな。
これで俺の方が圧倒的優位な立場に…」

…

「あれ…今のどっちがどっちだ？ 

このページ台詞だけの多くて…」

「誰だ…！？ 
誰かいるのか？」

「わ！」

チャッ…

「見かけねえツラだな。まだ学生か？」

「ちょっと待った！
銃は向けないで。
あの…おかしいでしょ？ 
僕、閲覧者ですよ？
ネタの登場人物と会話するとか…」

「知るか！…ともかく
こんなところを見られた以上、
お前にもくたばってもらうしか…」

「おいおい、そんな
ガキに暴発した使い物にならない
銃なんか向けて現実逃避か？」

「暴発した方かよ！ 
手が…って言ってた方ね｡
じゃ恐くないじゃん｡」

「あの…今の
僕のふりですか？
ひょっとしてすり替わって
逃げようとか…」 

「どうせ台詞だけだからうまい事やったら
逃げきれる筈だ。」

「やめてください！
何でページ見てただけの
僕があなたの代わりに
命落とさなきゃ
ならないんですか？」

「…ごちゃごちゃうるせえな。

ふたりまとめて殺ってやるから
おとなしく…」

「テメエふざけんな！
今度は俺の真似か？」

「ややこしいわ！
せめて『強盗Ａ』とか『Ｂ』とか…」

「だから僕の真似
やめてくださいって！」

「そこマネるｗｗ！？
『僕の真似やめてください』を
真似られると本格的に
強盗Ｂにも閲覧者にも誤解を…」