パラレルワールド・ラブストーリー
東野圭吾 原作
玉森裕太×吉岡里帆×染谷将太 映画化
突如、自分の恋人が親友の恋人に?!
夢かと思っていたが確かに存在する世界と記憶。覚えていない期間がある事に気付き自分の記憶が操られているのではないかと疑う !

ネタバレあらすじ
大学院生だった頃、敦賀崇史は山手線を利用し常に窓際に立っていました。
並行して走る京浜東北線の窓際に立つ女性に一目惚れした崇史は何かアクションを起こそうかと迷いながら一年が経ってしまいました。就職が決まり最後に勇気を持って声をかけようと京浜東北線に乗り込むが、なんと彼女は山手線に乗っていました。
駅を降りて探すが見付ける事は出来ませんでした。
別世界①
最先端技術の研究を行うバイテック社に入社した崇史は一緒に働いている親友・三輪智彦から彼女を紹介したいと言われます。
津野麻由子がやってくるが、京浜東北線に乗っていたあの女性でありバイテック社に入社することが決まっていました。
包容力があり美人な麻由子を見て「なんで智彦なんかを選んだんだ」と思ってしまった自分に崇史は驚きます。
崇史は新しい研究チーム「人間が空想する脳のサーキットをコンピューターで解析する」に配属されます。
今まで仮想現実を作り出そうとする研究をしていたので空想なら誰にでも出来ると不満を抱えます。
最近目を覚ますたびに何か違和感を抱えていた崇史は夢のせいだと思います。だって同棲している麻由子が親友の恋人で現れたから・・・。
別世界②
麻由子の配属先は智彦がいる記憶パッケージ研究班でした。
自分の気持ちに気付かれまいと行動していたが、麻由子は「嫌われてる」と誤解し智彦に打ち明けていました。彼女の事で気にくわない事があるなら言ってくれと親友に言われてしまった崇史は「二人きりにさせた方がいいと遠慮してたんだ」と誤魔化しました。
夜に彼女を想像してやってるなんて言えるわけない。
崇史がいる視聴覚認識システム班は神経を刺激して仮想現実を作り出そうとしているが智彦や麻由子がいる記憶パッケージ研究班は記憶中枢に仮想現実の記憶だけ与えて実現させようとしていました。

最近、夢なのか現実なのか分からなくなっていた崇史は智彦から麻由子を紹介してもらった事を思い出します。また智彦が現在アメリカの本社に在籍している事を知りなんで親友の自分が何も知らなかったのか疑問を持ちます。
2ヶ月の間何をやっていたのか思い出せない崇史は智彦に連絡を取ろうとするが電話は繋がらず実家にかけても連枠先は分からないと言われます。また彼の鍵を持っている事を思い出し訪ねていくと部屋が荒らされており誰かに尾行されている事に気付きます。
智彦から手紙が送られてくるが内容を読んで別人だと確信し、智彦の手伝いをしていた研究者の篠崎を訪ねるが彼は退職していて現在行方不明となっていました。
別世界③
記憶パッケージ研究班の篠崎が「リアリティ工学の常識を根本から覆す大発見だ」と騒いでいたのに研究発表はお粗末なものでした。
何か隠していると思った崇史は麻由子に誕生日前日にプレゼントを渡しに行き「話さなくていいけど智彦は何かを見付けたんでしょ」と聞くと彼女は頷きました。
プレゼントを受け取らない彼女に罪悪感を抱えながらも告白してしまいます。
夢ではなく確かに存在する過去の記憶だと思う崇史は人に記憶を操られているのでは?智彦の実験台になったのではないか?と疑います。
帰ってきたら麻由子に聞いてみようと思うが彼女は行方不明となってしまいます。崇史はなんとなく誕生日プレゼントを渡してから想いが強まり「二人の別れ」を強く願っていたことを思い出すが・・これは真実の記憶なのだろうか。
別世界④

会社のパーティーで篠崎に異変が起こります。崇史は智彦や教官の動揺する姿を見て今までの篠崎の会話から記憶が改編されたのではと疑います。
崇史と智彦はアメリカに行くか?と声がかかります。
これを機に智彦がプロポーズすると知った崇史はどうしても気になり彼女に聞くと断ったと知ります。チャンスと思った崇史はアメリカ行きを辞退するが代わりに選ばれたのは麻由子でした。すべてが終わったと落ち込む崇史だが「智彦の補佐なんて重役は務められない」と彼女が辞退したと知ります。
「記憶を改編できる」ことを智彦が証明できそうだと知り敗北感を抱える崇史は話がしたいと思い研究室を訪ねるが、智彦と教官が細長い箱を車に運び見送っているのを目撃します。
それは出棺のようでした・・・
箱の中身は篠崎だったのではないか。
記憶が正常になるまで誰にも接触しない方がいい思い有給休暇をとって実家に帰るが、智彦の両親が急に店を閉めて旅行に出かけた事を知ります。
篠崎、智彦、麻由子、そして智彦の両親、次々と人がいなくなるだけでなく誰かに監視されているのを確信する崇史は自分の記憶と何か関係していると思います。
そして智彦の壊れた眼鏡を手に取った崇史は「俺が智彦を殺したんだ」という自分の声を耳にします。
