岩崎の母から
私にのこされた着物一枚
母はたぶん150cm未満だったであろう
痩せ型の小柄な人だったので
168cmの私とは
まったく体格が違い
着られるわけもないんだけど。
背中に旧姓が刺してあったから
結婚前のものだとしたら
80年近く前になるんだろうか。
解いてみたら
何かに使えるかも?と思い
まずはふるーーーいにおいを取るために
洗濯機でガシガシ洗ってみる。
綿だから大丈夫だろうけど
古くてだめになったらあきらめればいいや、と。
洗っても全然問題なく
洗いざらしたいい感じになりました。
たぶん、母が自分で縫ったもの。
もしかしたら母の母が?
小学校の裁縫箱に入っていた年代物のリッパーが活躍
全部ほどいてみたら
いわゆる反物ではなく
150cm幅の生地でできていました。
着物にはまったく知識がないから
よくわからないけれど
昔々の普段着の着物には
こういう作り方もあったのかしら。
全部解いて
また洗って
昨年帰省したときにもらったアイロンで伸ばす。
マチのないぺたんこの
四角いバッグなど作るとかわいいかもしれん・・・誰が作るのか・・・
解きながら
いつ頃のものなのか
もし母が自分で縫ったのなら
そのときはどんな姿で
何を考えながら縫ったのかしら
なぜこれを私にのこしたのか?
(着物はたくさんあったけれど、息子の嫁4人に一枚ずつだったので、それぞれわざわざ選んだのだと思う)
何年前の
どのタイミングで
それを決めて、私たちの名前を書いたのか?
そんなことをつらつらと考えていました。
自分がこの世を去る時に
誰かに何かをのこすならば
どうすればいいのか
何か一言書いておいたほうがいい?
けれど、思い入れなどを書いてしまったら
のこされた(託された)相手は困るだろうし
さりげなくのこすって難しいな。
のこさないほうがいいのかな。
そんなことをつらつらと考えるなど。







