人生もたぶん折り返し。
幸せに生きてきています。
それでもいろいろあった、はず。
甘いも苦いも酸っぱいも、
楽しいも辛いも、
思い出したら顔を覆いたくなったり
手足をバタバタしてしまうようなことも。
あるよね?
住む場所を転々として
人も土地も習慣も、国が違えば言葉から違う。
自分で心を整えるのは私にとって必然のことでした。
楽しいことや嬉しいことなら大歓迎。
けれど、苦いとか辛いとか、そういう思いを自分の中でどう収めようか。思い出したくないことができてしまったとき、蓋をするまでにどれほど時間がかかったでしょう。
長い時間はかかったけれど、これまでの思いに自分なりに片はつけてきたつもり。
いいこともそうでもないことも全部ひっくるめて
「私はこれまで出会った人たちやできごとでできている」
そう思っています。
ああ、それなのに。
この本の2ページめ(前書きの部分です)
「忘れてしまいたいのにいつまでも繰り返し思い出される記憶、自分を縛り付けて不自由にする考え方、手放したほうがいいとわかっているのに固く握ってしまう思い。」
この一文を読んで心が揺れる。
胸をぎゅっと締め付けられる思いがしました。
心の、いつもとは違う場所にしまってあるものを束の間思い出しそうになり・・・いやあ、あぶない、あぶない。
また奥にしまい、そして読み進めました。
著者は心理カウンセラーでありライフオーガナイザー協会のメンタルオーガナイザーでもある渡辺奈都子さん。
私にとっては講師力を鍛えてくれる奈都子先生です。
奈都子先生の講座は明快で歯切れよく、そして優しい。
読みながら、文章が脳内で奈都子先生の声に変換されていきます。
わかりやすく、優しく、じわんとしみてくる心の片づけかた。
それでいいんだよと言ってもらえて、私にまだまだ足りないところを諭してくれる暖かい本。
読み終わって、2ページめの一文を繰り返します。
「忘れてしまいたいのにいつまでも繰り返し思い出される記憶、自分を縛り付けて不自由にする考え方、手放したほうがいいとわかっているのに固く握ってしまう思い。」
そんなものは大事に持っている必要はない。
大切なものが、いらないものに囲まれて見つけられないなんて悲しいこと。
過去に執着することなく、今を生きればよい。
自分の手のひらに握られたものを見つめて、笑顔で暮らしていきたいと再確認しました。
部屋の片づけと心の片づけはつながっている。
たくさんの方たちに読んでもらいたい本です。
私はこれから幾度となくこの本を開き、読み返すでしょう。
ライフオーガナイズや奈都子先生との出会いに感謝して。
昨年、ある忘年会で発表した私の今年のひとことは
「しなやか」
頑固ではない。
受け容れる。
ブレるのではなくしなる。
振り幅はたくさんあって、中心軸はしっかり持つ。
そんなしなやかな一年を過ごそうと思っていたのでした。
あらためてそのひとことを思い出させてくれる本でした。
またがんばろうっと。
渡辺奈都子さんは、5月16日(土)開催のイベントで基調講演をされます。
ぜひ奈都子さんに会いに、私たち北海道のライフオーガナイザーに会いにいらしてくださいね。