自宅のすぐそばにあった昭和23年から創業をされてきた喫茶店が閉店されました。

72年間の長い年月に渡り営業を続けてきた老舗の喫茶店でした。

 

 

都会の整えられた四角いビルの中で

白く塗った木の看板に、緑色のペンキで書かれた手書きの丸い文字で

自家製ケーキ サイフォンコーヒー(マルオーお店の名前です)と書かれた看板。

 

この看板を見かけると

いつも、ほっとするような人の温かみを感じていました。

 

このお店から近い場所に、馬券を買えるJRAの建物があったので

週末になると店内に設置されたテレビから流れる競馬中継を楽しむお客さんや、常連客でいつも賑わっていました。

 

 

お仕事帰りのある日の夏の暑い日。

お店のドアを開けたら、

「おつかれさま〜^^

暑かったやろう?アイスコーヒーでいいかい?」って

いつも明るく迎えてくれたママさんの笑顔が鮮明に甦えってきます。

 

 

 

コロナの影響で、お客さんも愕然と減ってしまった。

 

 

常連さんたちや、ここに立ち寄ってくれるお客さんたちの為に

なんとかして営業を続けられるように、

メニューを変えたり、営業スタイルを変えながら、試行錯誤して頑張ってこられました。

 

 

店主のママさんとの立ち話で、もう年だしね。

後継もいないからねぇ。と

淡々と話してくれたお話を思い出します。

 

 

遅かれ早かれいずれは閉店する日が訪れる。

歴史があるお店も、いつかは立ち退きで出て行く日が来るのかもしれない。

 

 

働いていた若い子たちは、このお店で自分たちがやりたいことを模索しながら

明るい未来に希望を抱いていたのかもしれない。

 

 

ギャンブル好きな常連さんたちが、このお店に毎週のように訪れていたのは

お金を使うことがギャンブルしかなくて

それ以外に何も価値を持てるものがなくて

社会に居場所がなかったのかもしれない。

 

 

家族はいるけれど、週末に家にいても居場所がなかった人は、居場所を探して

1人で来ていた人もきっといるんだろう。

 

 

家に帰っても誰も待っている人もいない。

会社でしか人と話すことがなくて

せっかく人と話がしたくても、仕事に関わるお話しか話すことのない関係性しか自分のまわりにはいない。


そんな1人暮らしの人の寂しさは

このお店のわちゃわちゃした賑わった雰囲気を感じて元気になっていたのかもしれない。

 

 

カウンターのなかでフードを切り盛りしていたいつも無口なご夫婦のスタッフが作っていた手作りのケーキ。

そのケーキを食べることを楽しみに訪れていたお客さんもいたはずだから。

 

 

ママさんの明るい笑顔と、店内のお客さん1人1人と話すジョークまじりの会話のキャッチボールが

間違いなく人を元気にさせていました。

 

 


さら地になって広く見えるこの場所の前を通りすぎるたびに、ここでは人が生きていたんだな。って思います。

 

 


このお店は働いていた人にも、訪れていた常連さんたちにも

みんなの心の拠りどころだったんだなと思うのです。

 

 

都会のまっただ中に住んでいると、閉店するお店と、その場所ですぐに開店するお店の様変わりを目にすることはしょっちゅうあります。


 

こんな瞬間を何度も目にしていたけれど

ほんの少し前までの私は

「あぁ。あのお店閉まってしまったんだ。

次はどんなお店が建つのかな。」って

 

その場所に集っていた人たちのことを

想うこともありませんでした。

 

 




このお店に集まっていた人たちは、今どんな風に毎日を生きているのだろう。

 

 

この場所が消えてしまっても、いつでも戻ることのできる心の拠りどころは、その人たちの心のなかに残っていてほしい。

 

 

大切だった場所を失くしてしまって

心のなかを風が吹き抜けていくようなぽっかりと穴が空いたように

虚しい空っぽの心で生きていてほしくない。

 

 

かといって

今まで人生の大半以上をお店を支えることに

費やしてきてしまったんだから

退職したんだし、今から趣味を見つけなきゃねって。

欠けてしまったように感じる心の欠けを何かで埋めようとしたとしても

 

それではまた、何かあったら別のもので埋めなくてはいけない。


 

あの頃は良かったって。

過去に生きるのではなく、今生きている人生なんだから

今しあわせになってほしい。

 

埋めるよりももう一度感じてほしい。

 


思い出してほしい。

ここに集う人たちと関わってきた頃に、あなたが望んでいたものを。

 

 

思い出してほしい。

あなたは今も、過去のあなたも本当は

人に関わりたくって仕方がなかったはずだから。

 

 

今の現実が空っぽで、社会から置き去りにされてしまったように感じていても

あなたの人生の出来事は、ちゃんとあなたが、あなたらしく反応が出来るように

起き続けてくれています。

 


きっかけを作り続けてくれています。


 

でも、そんな人生のことを

一人で見つけるのは難しい。

 

だって、今までもあなたは頑張ってきたはずだから。

 

 

人生を生きていく中で、何を観て、何を感じたらいいのか、わからないなら

みんなで、それを感じられる場に訪れてみてほしい。


 

現実を変えることなく、しあわせに人生を生きてゆける。

そんな世界中の誰も語っていないことを

本当に感じられる場所があるから。

 

 

歩いてきた道を振り返ってみたら

厳しいと感じられた人生の出来事が

人生はいつも優しかった…って

安堵する瞬間が必ずあなたにも訪れるから。

 

 

そらさんのバトンの場で、私はあなたを待ち続けていたい。

 

 

 

べつい ちあき

 

 

 

 

 

 

 

そらさんのブログです。

 

壁のなくなる日。

 

 

 

 

 

 

人生を知る場。

《 本質的な叡智のバトン スケジュール 》

 

東京・本質的な叡智のバトン:2月5日〜20日

 

出雲・本質的な叡智のバトン:2月22日〜3月6日

 

福岡・本質的な叡智のバトン:3月11日〜17日

 

関西・本質的な叡智のバトン:3月19日〜27日

 

3月29日以降未定です。

 

 

 

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