彼は6歳
お母さんはつい最近離婚して、ひとり親で
この子を育てる決心をした
11月には第2子も産まれる
彼はお兄ちゃんになるのだ
本が好きで、いろんな本を読み漁り
知識だけは豊富で頭でっかち
大人びた口調で話しプライドが高く
自分のルーティーンを絶対に曲げない
他人に触られるのを極端に嫌う
ちょっと変わった男の子だ
名字を呼ばれるのが嫌で
下の名前で呼んで欲しいと言われ
タクくん(仮名)と呼ぶことにした
初めてクラブに来た時は
まわりのようすをじっくり観察して
図書室で本を読んで過ごしていた
初めての環境で不安なんだと思う
彼の拘りを尊重しつつ話かけてみた
いろいろ聞かれ、きちんと向き合って
話をすると少しずつ気持ちも
ほぐれていったようで
1週間が過ぎた頃
おやつを受け取りに来た時に
小さな声で『うんち、うんち、うんち』と
呟いている
「まぁ!」と驚いた私の顔を見て
うれしそうにキャッキャ笑っている
「食べる時にそれ言っちゃダメ」
注意されて喜んでます
子どもらしいとこもあるんだと
少しホッとしました
その後
何かあるたびに、私のそばに来ます
ある日のこと、困った顔して
やってきた
『ゆうくんが変顔して、意地悪するんだ』
「そっか〜、嫌だったのね。じゃ〜
タクくんがゆうくんに、いっぱい変顔して
返したら、その子も参ったって
止めるかも。でなければ2人で
変顔して遊ぶとか?どうかしら」
なるほどと、取っておきの変顔を見せて
くれました。
「わあ~」驚く私の顔を見て
ニヤリとしたタクくんは自信を取り戻し
ゆうくんの所へ戻っていきました
人と、どう関われば、いいのか
少しずつ学んでいけば、お友達も
できるようになるわね
少しずつでいいから
子ども時代を楽しんで欲しい
無理に背伸びして早く大人にならなくて
いいんだよ
いたずらも、やんちゃもすればいい
いっぱい怒られて、いっぱい褒められて
あたりまえに育って欲しい
タクくんは少しずつ子どもらしさを
取り戻しながら日々を送っています