また自分を監督とは別の立場から、見守り監視すると申し上げました。これはファンの皆さんが期待されている原悦子のイメージを、大事に壊さないように心掛けることでもあるんです。原悦子は原悦子らしく。それが映画、そして演技の中での個性といわれるものだと思います。ダイヤモンドを考えてみてください。原石は、あくまで原石です。それを慎重に、またダイヤモンドらしく美しくするための技術で姿を変えてこそ、ダイヤモンドの価値はあるんだと思います。映画はあくまでも虚構の中で作られたものなんです。ですから、その虚構で作られたものを、いかに真実にお見せするか、それが演技だと信じています。こうしてお話し申し上げたのが映画製作、そしてそこで活躍させていただいている原悦子の考え方です。