ベンゾジアゼピンのことを知りたくて、イギリスでベンゾジアゼピン離脱専門クリニックで患者を診ていたアシュトン教授の、アシュトンマニュアルを学んでいます。


柵からはみ出たキュウリ。
もうすぐ食べ頃だね。




前回はこちら


■ベンゾジアゼピン(以下ベンゾ)の有害作用

◯記憶障害

ベンゾは健忘症を引き起こすことが知られてきた。
この作用を活用し、大きな手術前や軽い外科手術処置の術前投与薬として使用されている。

このような状況では、不快なイベントの記憶を消失させる目的で、

(鎮静させて、様々な生体反応を抑制することで、短時間に安全に処置する目的の方が大きいと私は思うが・・)

かなりの高用量が単回で用いられ、短時間作用型のベンゾが静脈注射されることがある。


不眠や不安に用いられる用量でのベンゾの経口使用であっても、記憶障害をもたらすことがある。

集中力、注意力不足がひとつの原因となって、新たな情報の取得が不十分になる。

更にこの薬剤は、「エピソード」記憶の特異的な欠損を引き起こす。

最近の出来事、それが起きた時の状況、そして時間の経過を思い出すことが出来なくなるのだ。

反対に、他の記憶機能(言葉の記憶力、数秒間で電話番号を記憶する能力、長期記憶の想起力)は損なわれない。

エピソード記憶の障害は、場合によると、ど忘れや「一過性記憶喪失」をもたらすこともある。

いくつかの事例では、このような記憶の欠落が、万引きのようなおかしな行動の原因になっているかもしれないと言われている。


ベンゾは、しばしば急性ストレス反対にも処方される。
そのような時には、破滅的な災害による苦痛を軽減させるかもしれない。
しかし、数日以上使用されると、そのような精神的外傷に対する正確な心理的適応を妨げることがある。

喪失や死別に直面した時、ベンゾは悲嘆のプロセスを妨げ、何年も解決しないまま放置することがある。

パニック障害や広場恐怖等、他の不安症状についても、ベンゾは、認知行動療法等、他の代替となるストレス対処法の学習を妨げることもあるのだ。



アシュトンマニュアルより



私も、ベンゾを日常的に大量に服用していた頃の記憶が曖昧だな、と感じることがある。

一過性というか、かなりごっそりと抜けている。


どうしても思い出せないのは、

私は痛みを抱えながら、仕事と母親の介護を掛け持ちしていた時期があるのだが、

私の具合がどんどん悪くなり、休職し、介護出来ないと判断して、母を故郷(隣県)の施設に入所させたのだ。

しかし、どのようにして母を送ったのか記憶が一切ない。
弟が迎えに来たのか、私が付き添ったのか?

施設で使用する簡易な家具やベッドは、私の所で使っていたものに、私が買い足して準備したらしいのだが、全く覚えていない。

しかし、確かに母が施設で使っていたものは見覚えがある。
私以外が準備したとは思えない。

この一連の記憶がない。


また、職場で1年間一緒に働いた人の顔も名前も覚えていない、ということがあった。

毎年、人が異動する職場ではあるが、

10年ぶりに入れ違いで再会し、歓送迎会で隣に座った人に「久しぶり!」と言われて、全く思い出せず、正直に謝ったことがあった。

割りと、話していた人だったらしいのだが、全く覚えていない。

私の暗黒時代。


ベンゾは怖い❗





                             宇宙人




最近、風呂上がりに
冷凍ブルーベリーを10粒位と無糖の炭酸水を合わせて、チビチビ飲むのが楽しみです。

最後に、溶けたブルーベリーがほんのり甘くて幸せチュー







今日の処方曲