満州国の亡霊が牛耳るニホン | 労人社のブログ

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戦中日記(労人社だより)180118号
   「満州国の亡霊が牛耳るニホン」
   いま、女性装の教授、安富歩にはまりつつある。もちろん、その姿かたちにではない。例えば、小泉純一郎のエピゴーネンたる橋下徹の凋落について、(もともと、大阪の文化風土にえぇかっこしぃやしょうもないこと言いの2つは馴染まない)といった類いのもの言いは、関東人たるぼくにもストーンと胃の腑におさまる。維新の会のようなネオナチ党が自由の地、大阪に巣食うこと自体が歴史的怪奇現象なのだが、安富氏の「満州国の金融」の論旨を敷衍することで、極右?派が一定の政治的支持?を得る現状が、やはり苦もなく納得できる気がする。そう、いまのニホンは満州国の死に損ないゾンビどもが暗躍する国になった理由が、である。
    旧満州国の亡霊といえば、まずはかの有名なアヘン人脈が現在ニホンの政治を牛耳っている、との都市伝説を想起する。アヘン王の里見甫、児玉誉士夫などの軍属がアヘン、貴金属とうの密売、強奪により隠匿した資金で戦後、自民党を作った、という話だ。関東軍や岸、吉田、佐藤などなど名だたる官僚、政治家が満州で目指した理想の国家作りのための資金は、国民の税金ではなくそのほとんどが(裏金)であった。加えて、隠匿した資金を使ってA級戦犯を逃れた官僚、産業人は驚くほど多く、ニホンを満州国のゾンビどもが差配している、との都市伝説は全くの嘘ではない。
    ただ、問題はこうした満州国人脈が戦争犯罪人としての贖罪を経ずして、血脈としてニホンの政治経済の権能を相続している点ではない。でなくて、満州国の金融構造をあほシンゾウとその仲間たちが簒奪するいまのニホンの金融財政構造が引き継いでいることだ。戦争を遂行するための金融財政といえば、単にして簡だ。誰にも想像し得るだろうが、戦争を行うためには膨大な資金が必要になる。特別会計、つまりは国債発行して借金でやることになる。幕末の戦乱や日露戦争がユダヤ資本で闘われた事実は、あらゆる戦争がイデオロギーではなく、経済=財産の強奪を目的としていることを証している。
    関東軍や児玉、里見機関が行った金儲けこそが純粋な戦争行為の本質である。満州国の金融には五族協和を実現する財政的裏付けがなかった。北朝鮮がアヘン輸出で外貨を獲得しても、軍事費にしか支出されない同じ金融構造が、かつての満州国もあった。国内経済が破たんし臨戦国家に固有の金融構造だ。家計収入が189万円しかなく、支出だけが数倍規模にまで膨張すれば、その家庭内で争いが絶えなくなる。最終的には暴力で決着を付けざるを得ない。それが、国家の財政に振り戻せば国民の税収が増えず、軍事費=法人補助金が増えれば、その国の金融財政構造は臨戦状況に至る。満州国の金融は、はなから臨戦国家予算で関東軍の侵略、現地資産の強奪は(想定内)の政策であったのだ。
   氏によると、当時の戦争遂行勢力は宮廷、陸軍、海軍、官僚、財閥そして政商と言われる集団であった。移民に土地を払い下げ、農業振興を図った他は、満州での産業は原則、民間にやらせずに関東軍主導で行われた。理研、日産などいわゆる新興財閥がメインで三井、ミツビシ、大倉等の満州進出が乏しかったのは、既存資本側にリスクが大きい点と、革新官僚が目指した統制経済の実現のために政商的資本を重用したためだ。それも、当時の世界経済が不振を極めて、戦時需要と資本破壊にしか、出口を見出せなかったがためで、ニホン的帝国主義の逃げ道を(満州国の金融)に求めざるを得なかった。
    ニホン帝国の不幸は、帝国主義戦争の勝者になれず、共産主義陣営の洗礼も浴びず、単に東西冷戦の最前線で鉄砲玉のチンピラ役を配されたことだろう。このため、一度失敗した満州国の金融の構造をそのまま引き継いだことだ。
   また、氏によると敗戦に責任をとって官僚を除き、陸海軍、宮廷、財閥ともに解体された。戦後の復興と経済発展は、すべて満州国を夢見た改革派官僚の依託を継いだ戦後官僚どもの奮闘によったものといって良い。ただ、統制経済もソ連型計画経済の発展も、資本の生産力上昇に依拠している以上、平和裡に進行したのは戦後70年初めまで、その後、国際金融資本に占有された世界経済は戦争の再び常態化しか生き延びる策が見出せなくなった。
    小泉内閣の登場は、組織暴力団国家のアメリカに尻尾を振りまくポチ公国家としてネオ満州国の辿った歴史を選択したニホンを示している。一般会計を数倍規模上回る特別会計の借金は、戦争による賠償金の獲得と他国民からの資産の掠奪しか手段がない。戦争法の制定が戦争を引き起こすのではなく、この国の金融財政が債務解消のために戦争準備しか考え付かないだけだ。戦後、吉田学校の登場により官僚が政治を主導、陸海軍も戦争法で立派な国軍として復活した。財閥も国際金融の手先として活動しており、天皇の政治過程への露出度が増加している。さらに、古来薄汚い存在と決まっていた政商も森友、加計、ゼネコン等アベ友事件の主役として姿を現してきた。
   満州国人脈な死に損ないのゾンビどもではない。あほシンゾウが税金と国民に肩代わりする借金でお友達に振る舞う補助金=アヘンで生き返つつある。ニホンの金融財政から見た限り、この国は満州国の亡霊どもが跋扈し戦争準備を進めていることを知らなければならない。本来、えぃかっこしぃやしょうもないこと言いの満州国ゾンビは、自由と平和を希求するこの国の文化土壌には馴染まないはずなのだが!