開幕から1ヶ月を経過したパリーグ。
イーグルス・バファローズがスタートダッシュ、
ファイターズ・マリーンズが大コケという予想外の展開を見せています。
その中で我らがライオンズは4日までで12勝13敗1分け。
戦いぶりを振り返ってみます。
(各データは5月4日時点)
・投手編
①カードごとの波が激しい先発投手
今年のライオンズを占う上で、やはりキーになるのは先発投手です。
4月の先発を振り返ってみると、週末カードの菊池雄星、野上、ウルフと、
平日カードの多和田真三郎、高橋光成らで大きな差ができています。
先発投手のカードごとの成績
週末=8勝4敗 防御率1.80 QS12/15
平日=0勝8敗 防御率7.28 QS3/11
週末では各球団主戦投手との投げあいも多い菊池が苦しみながらも全試合でQSをマーク。
さらに野上はストレートに力が加わり、防御率2.53と好調。
極めつけはウルフが相変わらず負けなしの4勝。
平均144km/hのツーシームで、全打球の67.3%がゴロと内野ゴロの山を築いています。
一方平日では好調な投手がいないばかりか、
多和田が右肩痛で離脱、A.キャンデラリオが9失点KOと良くない話題が続きます。
ファームから新しい投手の抜擢が望まれるため、主な候補を挙げてみます。
ファーム主な先発投手の成績
本田圭祐5試合4先発1勝0敗防御率2.52 BB/9=2.52 K/9=8.64 WHIP=1.20
岡本洋介6試合3先発1勝3敗防御率3.90 BB/9=3.90 K/9=5.53 WHIP=1.55
平井克典7試合2先発2勝0敗防御率4.00 BB/9=4.50 K/9=9.00 WHIP=1.67
交流戦からは本格的に週6試合が続くことになるので、
それまでには確立させたいところです。
また現在のローテ編成では1週間を連勝と連敗を繰り返しながら進んでいく形になりやすいため、
週末ローテの誰かを平日ローテに移動させるローテ再編を望みます。
②鉄壁のリリーフ陣
当初の予想通りリリーフは完璧な働きを見せています。
7回から牧田和久、B.シュリッター、増田達至に入ればもう安心できるようになりました。
鍵となっているのは新加入のシュリッターでしょう。
オープン戦では安定せず、セットアッパーとしての起用が不安視されていましたが、
シーズンに入るとリード時の登板では未だに失点なし。
武器となっているのはやはりスピードです。
B.シュリッター球種別平均球速
4シーム=149.8km/h(両リーグ7位)
2シーム=148.9km/h(3位)
スライダー=141.0km/h(1位)
最近のライオンズの外国人投手はスピードすらない投手が多かったので、
このあたりは反省が活かされたといっていいでしょう。
またメットライフドームのマウンド改修が作用しているのかが気になるところです。
勝ちパターンの3投手以外にも、武隈祥太、首痛で離脱してしまったものの大石達也らがおり、
両リーグ屈指のメンバーが揃っていると言っていいでしょう。
ただ一つ気になるのが、登板日の偏りです。
前述の通り、週末に強く、平日に弱い状態が続いているため、
勝ちパターンの牧田は10試合中6試合、増田は8試合中6試合が週末カードでの登板、
一方先発が早めに崩れた際に登板する武隈は13試合中8試合が平日カードでの登板となっています。
簡単に言えば1週間を連投と数日間登板がない状態を繰り返しているので、
このあたりの負担軽減のためにも、繰り返しにはなりますが、先発ローテの再編を望みます。
③投手運用とフロント
言及せずにいられないのがこの部分。
今年のライオンズは投手運用を土肥義弘投手コーチが主体になっている模様です。
去年から薄々気付いていましたが、この運用が素晴らしい。
恐らく辻発彦監督の考えもあってのことでしょうが、
(1)2点以上のビハインドで勝ちパターンを投入しない、
(2)延長戦以外でのリリーフの回跨ぎを極力避ける
(3)菊池以外の先発投手の球数を110球以下に抑える
(4)手術を経験したウルフは90球前後まで
と、去年とは異なり文句の付けようがない運用になっています。
もちろんメンバーの充実があってこそのことで、
今後離脱者が増えたときにどこまでこの方針を貫けるかにも注目です。
一方不満だらけなのがフロント。
岸孝之が抜けた130.1イニングを埋めなければいけないのに、即戦力の先発投手の補強はなし。
F.ガルセスとキャンデラリオというデータ見ただけで期待薄の2投手で埋めるのは不可能。
こうした状況になるのは早くから目に見えていたはずなのですが…。
恐らくキャンデラリオが2日に先発したのは見極めの意味もあったと思うので、
今からでも先発投手の補強を切に願います。
・野手編
①相次ぐ怪我人
リーグ屈指の攻撃力を持つはずの打線でしたが、
怪我人が続き期待されたほどの力を発揮することができていません
栗山巧がふくらはぎ痛で一時スタメンを離脱。
14日のマリーンズ戦で途中交代してから、スタメン復帰するまで18日間を要しました。
無理をさせなかったことは評価できますが、ファームにも代わりとなる選手がおらず、
1打席しか立てない選手をしばらくベンチに置かなければいけなかったのは痛かったです。
②決まらないライト
またライトを任されるはずだった金子侑司は足の怪我で交流戦での復帰も難しそう。
代わりに抜擢されたのがオープン戦で好調だった木村文紀、田代将太郎ですが、
この2人が全く期待に応えられない状態が続いています。
不振が続く2人の外野手成績
木村文紀 .169 0 4 出塁率.222 OPS.391
田代将太郎.082 1 4 出塁率.151 OPS.335
木村はK%=27.2、空振り率24.0%と相変わらずコンタクトに課題を残し、
持ち味の長打力を全く発揮できていません。
また田代はボールゾーンスイング率37.7%と一軍の壁にぶち当たっている様子です。
レフトでは急造の外崎修汰が最近はスタメンに定着。
打率.163ですが、長打と走力を兼ね備え、セカンド・サードの守備固めもこなせるため、
チームに欠かせないピースとなっています。
二軍でも怪我人が続出。呉念庭が外野に定着するほどになっています。
昇格候補は熊代聖人と坂田遼でしょうか。
ファーム昇格候補の外野手成績
熊代聖人.317 1 5 出塁率.379 OPS.812
坂田遼 .310 0 3 出塁率.394 OPS.739
ただし坂田は未だに守備に就いていない状態です。
③#源田たまらん
一方いい意味で予想外の結果が出ているのが源田壮亮。
元々守備での評価は高く、UZRもショートでは両リーグ3位の4.1をマークしていますが、
バッティングでも打率.286と結果を残し2番に定着しています。
twitterではその活躍を讃える #源田たまらん というタグまで出現しております。
ただルーキーがこのペースを1年間キープできるとは考えないほうがいいでしょう。
源田がバテた時には守備面で同等の評価を受けている永江恭平、
攻守のバランスが取れ昨年経験を積んだ呉がバックアップとして控えています。
また源田はここまで4四球、BB%も3.4とリーグ最低です。
成績の安定において選球眼は大事な要素のため、このあたりは少し不安になる部分です。
とまあ色々書いてきましたが、
今年のライオンズは体制が変わり、大きな期待感を抱かせてくれます。
選手の起用において昨年までになかった柔軟性が見られます。
元々采配がまともならば5割は堅いチームだと思っているので、
それを後押しすべく、先発投手をはじめ足りない部分の補強をフロントに強く望みます。
(シーズン途中でいい先発投手が取れることは少ないですがね)