最近その保存方法が議論となっている
「旧内務省下関土木出張所下関機械工場乾船渠」
通称「旧四建ドック」です。
内務省下関土木出張所は、その前身を、
明治43年(1910年)に設けられた
内務省大阪土木出張所関門改良工事係に遡ることができます。
そして、翌、明治44年(1911年)に
内務省下関土木出張所が発足しました。
その後、昭和18年(1943年)には
運輸通信省第四港湾建設部が発足、
昭和20年(1945年)には運輸省第四港湾建設部に改称となり、
昭和27年(1952年)に運輸省第四港湾建設局となりました。
第四港湾建設局は、昭和53年(1978年)に、
その庁舎を下関市唐戸から下関駅近くの竹崎に移しましたが、
平成13年(2001年)に
国土交通省九州地方整備局港湾空港部となるまで、
「四建(よんけん)」の名で親しまれました。
九州地方整備局港湾空港部は
平成18年(2006年)に福岡市に移転していますが、
四建があった竹崎の下関地方合同庁舎前の道路は
「四建通り」と名付けられています。
さて、旧四建ドックは、関門海峡で作業をする船の整備のため
大正3年(1914年)に造られました。
無筋コンクリート造りの乾船渠では、日本最古級のもので、
明治~大正時代の造船施設が現存している例は
国内でも少ないのだそうです。
昨年、市の有形文化財に指定されています。
冒頭でも申し上げましたとおり、
現在、その保存方法が議論となっているところです。
場所はこちらです。