老僧岩旧拝殿前にある、松尾芭蕉の句碑です。
「丈六に 陽炎高し 石の上」
元々は背面の台座の上にあったのかもしれませんが、
落ちて立てかけられたのか、今の形になっています。
それも、数年前に拝殿が移転したその後に落ちたというわけではなく、
少なくとも、30年前にはこの状態であったようです。
↑この写真は一昨日もUPした写真です。
この句が詠まれたのは、
芭蕉が三重の新大仏寺を訪れた時のこと。
当時、その寺は荒れ果てていたそうで、
この句は、かつて丈六(1丈6尺)の尊像が置かれていた
石台の上で高く揺らぐ陽炎に、
かつての尊像の面影を偲ばせて詠まれたものです。
奇しくも、この場所の現在のイメージに合っていると思います。
老僧岩の場所はこちらです。