人生も商売も、出る杭うたれてなんぼやで。 | One of 泡沫書評ブログ

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人生も商売も、出る杭うたれてなんぼやで。 (幻冬舎アウトロー文庫)/吉田 潤喜
¥560
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ディスカヴァー21のほうで新刊が出ており、例によってfinalventさんが紹介していた。それを読んでじゃあ・・・と思ったのだが、さいきんは金が無いのでこちらにしておいた。コストパフォーマンスで文庫の右に出るものは無い。

色々調べてみると、どうやら吉田氏のホームページでもこの本のダイジェストとも言うべき略歴をみることができるようだ。勝手な想像だが、おそらくディスカヴァーの新刊も似たような内容ではないだろうか。ということで、吉田氏のことを知りたければ、たぶん本書を読めば十分だろう(と、流行のステマじゃなくて、推測だけでディスカヴァーの営業妨害をするなどw)。


ところで、こういう偉大な人は例外なく「わしのようなオチコボレですら人生何とかなった」というような発言をする。まあ、それはおそらく実感なのだろう。わたしのような凡人には想像もつかないような困難や毀誉褒貶、浮き沈みを経て今の彼らがあるのだから、なにやら理解できないような境地に達しているのだろうということは想像できる。

こうした成功者の弁に対し、よく言われるのは「生存バイアス」という評価だ。生存バイアスとは、母数が1万人いたとしたら成功するのはわずか2、3人。その2、3人が成功を語り、残りの9998人は黙して語らないというあれだ。しかし、わたしは違うと思う。何が違うかというと、吉田氏のような人はそもそもオチコボレでも凡人でもないということだ。かれのような人は、遅かれ早かれ成功していただろう。因果が逆なのである。

凡人に向けてのメッセージのつもりなのだろうが、受け取る側は神妙にならざるを得ない。やはり、事業を興すような人はとんでもない器をお持ちであり、われわれのような一山いくらの人間は、こうした偉人のつくった道にへばりついて生きていくしかないのだろう。雇用を作ってくれる人は返す返すもありがたいと感じ入った次第である。支離滅裂ですが眠いので校正ナシ!