ブログのデザインを読みやすくしようと試行錯誤していると、過去の記事をついつい読み直してしまった。自分自身の過去の記事を読むと、ものすごくブレているのがわかる。消さずに残しておいて、さらに10年後にどう思うか自分でも楽しみだ。
池田信夫氏のブログを読むようになってから世の中の見方が変わって、ようやく現在の日本社会の構造が(後付けながら)わかってきた。要するに、日本の経済力が低下し社会が閉塞的になっていくのにイラついて、といって怒りをぶつける対象がわからずに、マスコミに踊らされるまま「新自由主義」とか「フリードマン」というような「記号」に、一方的に敵意をむき出しにしていただけなのだ。
それに共産主義がヤバイのは証明済みなのに、つい目先の衰退を目の当たりにすると、社会主義的なドグマに魅かれてしまうのは、わたしも昭和的価値観というか、戦後民主主義の教育を受けたということの証左かもしれない。ちょっと「格差」とか「貧困」とかを目の当たりにすると、なぜか「社会主義」的な政策に同調したり、期待を寄せたりしてしまう。
今考えると、出来の悪いサヨクのように騒いでいたのも、別に資本主義を否定したり市場原理を否定したりするのではなく、現在起きている格差とか貧困とか衰退とかの構造を読み解く方法と、その処方箋を教えてほしかっただけなのだと思う。そういう意味でも、池田さんの本はよかった。人生で読んでよかったと思える本の著者は、今のところ山本七平先生くらいだったが、池田さんも「先生」に格上げしなきゃならないw ブログ更新が異常に活発な池田先生だが、息切れしないで今後もやってほしい。
そんなことをつらつら考えたりしてると、過去の記事に責任を持たないといけない「プロ」は、相当しんどい仕事だなぁ。。。と改めて思う。学者なんかは、間違ったことばっかり言ってたら、どこかのタイミングで「転向」しないと責任をとれないし。家族があったりすると悩むんじゃないだろうか。心の弱い人には向いてないな。