生まれ持った体質というものがあります。
僕は医者ではないし、医学のことも分からないけど30年生きてきた経験と感覚で人によって体力の違いにだいぶ差があることを知っています。
アレルギー体質だったり喘息持ちだったり。
それは仕方のないことです。
だからある人には必要のないものでも、別の人にとってはとても大事なものがあったりします。それは薬です。健康な人には必要ありません。
花粉症の人は花粉にアレルギー反応をしてしまうので、それを抑えるためにそれぞれの考えから人によっては免疫力を高める良いものを食べる、体力をつける運動をする、環境がいいところに引っ越す、などの方法を取るかもしれません。
でも、それでは治らない人も沢山いるし、現実的に今の生活をできるだけキープさせながら体を楽にしてくれるものが薬です。
できれば薬なんて誰も飲みたくないですよね。
健康で体力があり、花粉なんかにはびくともしない丈夫な体を持っている。
ストレスなんて溜め込まない朗らかな生き方をしたい。
しかし、与えられた自分の体が生まれながら弱く、いくら健康に気を遣い努力しても自前の体力だけでは健全に生きることができない人もいるわけです。
薬を飲んで花粉症が楽になる。
それは必要以上に花粉に過剰反応してしまわないように薬が助けてくれているのだと思います。
ネフローゼだってそうです。
体が誤反応して暴走しないようにステロイドが(力ずくでかもしれませんが)抑えてくれる。
薬で病気は治らない。そんなことはわかっています。
薬は体だけでは対応できないときの援軍なわけで、健康という勝利を勝ち取る為の攻防が圧倒的不利な時に投入されるものです。
どんどんと体勢が良くなってきて、ここまでくれば援軍がなくても勝利できそうなほどの戦況になれば薬の役目は終わり、残りは健康に向かって自力だけで突き進めるのです。
健康な人にとって薬は悪いものでしかないのでしょう。
体に十分備わっている力に上乗せをするように、効用の強い薬を処方すれば、健康な体はバランスを失って暴走したり、持て余した必要以上の力で別の箇所を攻撃し始めてしまうかもしれない。
だから薬を減らすタイミングや止めるタイミングももちろん重要です。
しかし、病人にとって薬が必要なのは間違いありません。
何年か前に、ライフスペースというカルト新興宗教が事件を起こしたことがあります。
医者の警告を無視して入院中の患者を運び出し生命維持に必要とされる医療措置を何ら施さずに放置し死亡させました。
言ってる本人に悪気はないとしても、病気なので仕方なく薬を飲んでる人に対して「薬は必要ない」と言うのはどうなんでしょう。
そういう人って結構います。
グルこと高橋弘二がライフスペースの信者であった病人の家族に「病院のおもちゃにされてしまう」「治してあげるから連れてきなさい」と言い放ったのと大した違いはありません。
シャクティーパットのかわりに健康食品を勧めてきたりする。
僕がミイラ化しても、僕の家族に「彼はまだ生きている」カルマが抜けていく状態でありそれが「定説」です。と言われてもね。