憲法記念日に護憲派、大規模デモで「『新たな戦前』止めよう」 岸田首相は「自衛隊明記、早期改憲へ」:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

 

国民の改憲派が60%と世論調査。このデモとの温度差は?

 

日本国憲法は3日、施行から76年の憲法記念日を迎えた。岸田政権が敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有など安全保障政策を大きく転換する中、各地で集会が開かれ、護憲派は「憲法を無視している」と平和主義の形骸化を批判。対する岸田文雄首相(自民党総裁)は改憲派へのビデオメッセージで「憲法改正に向けた機運をこれまで以上に高めることが重要だ」と強調した。(加藤益丈、佐藤裕介)

 護憲派は東京都江東区の有明防災公園で大規模集会を開催し、2万5000人(主催者発表)が参加した。
改憲反対を訴える室蘭工大の清末愛砂教授
改憲反対を訴える室蘭工大の清末愛砂教授

 「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」共同代表の高田健さんは「岸田政権は専守防衛を放棄し、敵基地攻撃能力保有など戦争準備をしている。任期中に改憲すると言っているが、絶対に止めないといけない」とアピール。室蘭工業大の清末愛砂教授(憲法学)は、敵基地攻撃能力を盛り込んだ安保関連3文書について「憲法を無視し、解釈改憲で大軍拡の道を開いた。『新たな戦前』を避けるため、つながりの輪を広げよう」と呼びかけた。
 一方、首相は東京都内で開かれた改憲派の集会に寄せたメッセージで、自民党が掲げる①自衛隊の明記②緊急事態条項③教育の充実④参院「合区」解消―の改憲4項目に触れて「いずれも極めて現代的な早期の実現が求められる課題」と訴えた。