今回はツツミズヒキモの話。

 

私自身、雑種という事以外はよく分かっていない水草です。



過去記事に登場した個体を含めて同じような形態のヒルムシロ科雑種を見掛ける機会が増えてきたため今回クローズアップすることにしました。



 

ツツミズヒキモ(ツツイトモ×ホソバミズヒキモ)
Potamogeton pusillus × Potamogeton octandrum

 

 

 

 

 

 

●不完全な浮葉

●3段の花序

●託葉は筒状

●殖芽は小さく中軸は肥大しない

●稔性の有無は流動的



共通する特徴はこんなところです。
 

 

 

こういう雑種は種として稔性を獲得する途上にあるためか栄養繁殖特化している場合が多くクローン株で群落を形成している場合が多いですね。



私のようなアクア寄りの人間は「栄養繁殖特化」という性質を逆手にとりアクアリウムに用います。



「栄養繁殖特化=切っても弱らない水草」これ大事。





サンプルの殖芽を水槽内で加温し栽培してみました。

 

 

 

 

殖芽

 

 

 

 

 

殖芽から葉を展開した草体

 

 

 

 

 

葉先

 

 

葉は尖鋭頭





託葉

 

 

ツツイトモの血を引く雑種は親と同じく託葉が合着して筒状になるようです。

殖芽の状態では腐朽して確認不能でした。

今回殖芽から再生させてみましたが、それでも判別が難しいですねえ。

ギリ合着しているように見えます。





葉脈

 

 

葉が細すぎて顕微鏡モードでも捉えきれん。。。
脈は6以上はあるようです。


ソイル環境では育成に難があるツツイトモ、高温・富栄養環境では腐るか休眠してしまうホソバミズヒキモ。




ツツイトモとホソバミズヒキモの中間の性質を持ち

見た目は両親とほぼ同じ

雑種らしく栽培は両親より容易





水草としてのポテンシャルはあると思います。

 

 

 

 

 

 


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