相次ぐ内定取り消しや派遣契約の打ち切りなど

景気の先行きの不透明感は増すばかり

新年を祝いたくても

とてもそんな気持ちにはなれない

という人は少なくないだろう

おそらく気持ちも新たに新年を迎えられたのは

霞が関の官僚ぐらいではないだろうか

彼らはどんなに日本経済が疲弊しても

食いっぱぐれることはない

(今や地方公務員でさえ、財政破綻で失職におびえる時代である)

まして彼らが加入する

国家公務員共済年金は

厚生年金や国民年金と違い

記録が消えてしまったり

宙に浮いてしまったことが

過去、一度として無い

また、社会保険庁で明らかになったように

加入者が支払った保険料を

職員が「ポッケないない」するといった不正も皆無だ

彼らは絶対的な身分保障に加え

老後の安心も揺らぐことが無いのである

だからこそ、私利私欲に捉われることなく

国民のために奉仕できるというのが

法律上の建前であった

しかし、実際には

自らの利益にならないことをおざなりに済ますという

官僚の行動様式が勝るわけである

そして批判を受ければ

対症療法のように

その場しのぎの政策をひねり出す

これでは、雇用不安はもとより

景気回復の有効策など

望むべくもないだろう。

そんな意欲に乏しい官僚たちに

多少なりとも「喝」を入れるには

国民の怒りと苛立ちに

目を開かせる以外にない

そのために有効な手段として活用できるのが

社会保険庁解体と

日本年金機構の設立プロセスだろう

今年一年かけて実施される解体と設立の過程を

つぶさに観察し、厳しいチェックに加え

決して焼け太りを許さないことである。

年金制度の信頼を失墜させながら社会保険庁は

未だ口先だけの反省しかしていない

そして厚かましくも

公務員時代と変わらぬ待遇や身分保障を求めてやまないのである

どうせ国民は忙しく、

いずれ社会保険庁への怒りを忘れるだろうと

高をくくっているのだ

彼らの思惑通りに事が進めば

それ見たことかと

他省庁の官僚たちも増長するであろう

しかし、ピシャリと撥ねつければ

これまでとは違う時代が来たことを

少しは自覚するはずだ。

最後まで追求する姿勢を堅持することの影響は

決して小さくない。