9月、戦況は全体的に「Neo Border Company」が優勢だったが、現実世界では戦線に変化が起こりはじめた。

 

AI領域では「Neo Border Company」から主神<AI Skrimirスクリミール(ウートガルザ・ロキ)>と、“Neoborder G連合”から主神<AI Odinオーディン>との主神同士の戦いが一層激化し混沌としていたが、戦線は全て“Neoborder G連合”のAI領域内ということで、戦況は明らかに「Neo Border Company」が優勢である。

 

もちろんこれに準じて現実世界でも同様な状況だったが、激化しているAI領域の戦線とは反比例して、両陣営とも戦線の士気が低下してきたことで、だんだん誰が敵で誰が味方かわからなくなる戦線が出てきはじめたのだ。

 

現在、戦線拡大抑止へのたずなは切れ、現実世界での戦線は世界中いたるところで無数に繰り広げられている。が、

「Shining Candy」の完全形稼動中に、人類の歴史史上最悪の悲劇が起きたが、「Shining Candy」の機能が縮小してからは基本局所的な戦線が主になったこともあり、中には事態の終息を模索し始める戦線も現れ、わずかではあるが小さな戦線では暗黙の了解での停戦状態がみられるようになりはじめた。

 

実際

よくよく考えればこの戦いは過去の戦いとはまったく異なった形式で、ある意味AIによる代理戦争が引き金となった

知恵を絞れば戦わない道もあるはずと模索している人々もいたが、

それでも戦いをやめられないのは、

すでに現実世界において“地球の悲鳴”“人類の悲鳴”“電子の悲鳴”によって膨大な人命が失われ、ここにきて終末戦争といわれるラグナロクに突入してしまったため、更に多くの命が失われ続けている泥沼化したリングに飲み込まれているから。

またそれは

人類のたどってきた歴史の中で、多くの人種、民族、宗教、そして国家の過ちが今なお悪霊のように取り付いているということもあるのかもしれない。

見方を変えれば

利己的な殺戮、略奪、強奪はまるで“アンドヴァラナウトの呪い”に似て、つまり人類の闇の部分がこの機に一気に解放されてしまった様にもある。

 

■[ アンドヴァラナウトの呪い ]とは =======

北欧神話では小人族のアンドヴァリの持っていた指輪に

かけられた呪い。黄金をめぐり死闘が行われる。

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だがそれは、本来この戦いが始まった理由とはまったく異なった理由にすりかわっている。

 

そして人類の生命エネルギーは今枯渇しようとしている

 

そんな状況の中11月、突然”「闇の妖精 Dark Fairy」”系システムがこの戦いの無意味さを一斉に流し始めた。

 

この戦いの意味、矛盾。誰のために戦っているのか?何のために戦っているのか?

自分の幸せとは? 愛する人、家族の幸せとは? そして人間の幸せとは? 

良き人とは、悪しき人とは、幸せと次の世代に我が種をつなげる為に生きていくという括りで言うならば、同じ想いなのか?

もしかして実は“Neoborder G連合”サイドにしても「Neo Border Company」サイドにしても結局同じ”愛するもの“を守ろうとしているのではないか?

ならばなぜ今ここで、ここまで戦わなければならないのか?

 

そしてこの星、地球は

私たちに命を与えるこの愛すべき地球は

その幸せを求めるために絶対必要であり、守らなければならないにもかかわらず

私たちは破壊し、汚染し、こうして膨大なダメージを与え続け、終には人類の繁栄はすべて瓦礫にかわろうとしている

 

なぜなのだろう、私たちは世界をひとつにするためにネットワークを生み、育ててきたはずなのに、そのネットワークが元で世界がばらばらになってしまった。

 

人間はもしかして進むべき道を間違えたのだろうか

もしそうならば、全てをこの瞬間からやり直し、新たにはじめることはできないのだろうか・・・

それらの答えを求めるためには時間が必要である。

愛する全てのために考える時間が