通りは朝市が開かれていて人であふれかえっていた。

「ま、とにかくおなかがすいたな」

ひとごみに入り温かいフードをゲット。ほどほどに観光客もいて、心惹かれるアイテムが並ぶ露店に今の自分を忘れてしまいそうになったとき

振り向いた瞬間、筋肉質で浅黒い強面の男が立っていた。

Markはびっくりしてひっくり返りそうになったが、

よく見るとちりちりの頭に三角の耳らしきものが二つのっている。

足の間からお尻から垂れているであろう紐が垂れ下がっていた。

 

「まさかとは思うけど、ねずみさんでしょうか?」

恐々独り言のように小さくたずねた。

 

「は?誰がねずみだ!黒いねずみだろうが!」

 

「あ、すいません。そうです」

 

「ここは旧インターネットの領域だ。適当な所で物を洗って来い」

そう言うと人ごみの中に、黒いおおきなねずみは消えていった。

 

街で洗濯、漂白。William、Johnの安否確認と情報交換を済ませ、朝居た場所でふらふらしていると、

三角の耳をつけたあの黒いおおきなねずみが乗った車が止まった。

 

「ばかやろう!ふらふらするな!」

 

「は、すいません」

なんとも理不尽な話だが・・・

 

1時間ぐらいは走ったろうか、朝居た小さな街より少し大きな、そして懐かしい街の繁華街でおろされた。

車からはみ出そうな黒いねずみさんの、傾いた重そうな車が走り去った時、

反対方向から

突然銃声らしき音が聞こえた。

しかし驚きはしない。

そう、

そうだ、去年と同じ。

 

ワインフェスティバルの始まりである。

 

Mark、は通りのカフェに座り、パレードを見ながら1年前のワイン娘との出会いを思い出していた