あくびの代償 | 真夜中の深海Bar

あくびの代償

仕事中にあくびをすると
『気合いが入っとらん!』
とか、
『たるんどる!』
とか言われるが、
人間のメカニズムからすればごく自然な事で、
脳が飽和状態になると大量に酸素を送り込み、脳みそを活性化しようする。
むしろ怒るより、
『そうか、一生懸命起きようとしてるんやなぁ~えらこい、えらこい』
と誉めてあげなくてはいけないくらいだ。
先日、私が日々の運動不足解消の為に
スポーツジムへ行った時の話。
一通り筋トレも済み、ランニングも終わり
後はサウナで発汗してシャワーを浴びたら出勤するだけの解放された時間。
浴室は両サイドに4つずつシャワーブースがあり、
真ん中を通って突き当たりがサウナ室。
各シャワーブースには
西部劇のバーの入り口のような扉がついていて、
人が入れば閉めるルールとなっている。
もちろん、他人への水跳ね防止の為だ。
私は久々のジムでハッスルしたのもあり、
かなり疲労が溜まっていた。
今から仕事だという気持ちの切り替えと倦怠感とのはざまで
私の脳は大量の酸素を欲していた。
大あくびをしながら、
浴室のシャワーブースの間を闊歩していたそのときである。
私の大きく開けた口に大量の水が入ってきた。
『ぶふぇぇ~。ちゃんと扉閉めろや~』
そう思い、その水が飛んで来た方向に目を向けた。
そこで私は見てはいけない現実を見てしまった。
そのブースにはこちらに背を向けた一人のおやじが入っていた。
そしてそのおやじは自分の股関にシャワーを当て、
夢のマッサージで翻弄していた。
顔は見えないが、おそらく白目をむいていただろう。
よほど気持ちがいいのか、
はたまた幼い頃に覚えた
あの嬉し恥ずかしの何かを思い出し
ノスタルジックな気分にふけっているのか。。
まだやり続けている。。
そのおやじの
『秘密の花園』
を通過したもらい水を、いまだ私の顔にかけ続けながら。。。
こんな顔シャ(顔面シャワーの事です…あっ、そのままか…)は初めてである。
人間が共存するには、どんな些細な事においても『ルール』
がある。
あのおやじに一言言いたい。
シャワーブースに入ったら扉を閉めろ!
ただそれだけだ。
これからも私のような悲しい犠牲者を出さない為にも。。
私は切に願う。