ワルの学校一週間経過した頃…。 | 5714213441

ワルの学校一週間経過した頃…。

 俺は、ここの生活は、不思議と自己嫌悪に陥いなかった…。 あんな出来事が起こるまでは…。

 自由時間中は、本当に自由時間で、所内の、牢屋のある部屋から、グラウンドまで、自由に行き来できる。 何か大学みたいな所で、グラウンドでキャッチボールする者もいれば、ベンチで談笑する者もいる。犯罪者だらけなのに、何かわきあいあいな雰囲気。そこで出会った、後で聞いたが俺と同じ年の男が俺にすり寄って来た…。

 瞳孔がひらいて、顔色も悪いその男。しかし、底なしの笑顔で俺に話しかける。

 「何したの??」…ここでの挨拶はそれらしい。何の犯罪を犯して、ここに来たか?…という事だろう。

 「まあ、93だけど…。」 …というと、ソイツは

 「うええ~!!ダッセ~!! 見つかんなよ~!!」 …と、得意げに言って来たので、少々ムッとしたが…、ソイツが前歯がボロボロというのに気付いた…。

 そして、会話しているウチに、ソイツは昔、ソイツの地元の暴走族のリーダーで、シンナー、ケンカ、ナンパに勤しんでいたヤツだったらしいのだが、ある日、覚せい剤に手を出し、その時付き合っていた同い年の彼女と出会い、全てに足を洗った。
 それから、真面目に仕事をし、彼女との間に子供が生まれ、結婚もしたらしいのだ…。

 …何かいい話だなあーと思って聞いてみると…、成人式の日に、彼女が同窓会で会った元カレらしきヤツと、ホテルにしけこんだらしく、その時に、頭に血が上ったソイツは…、鉄パイプを持って……。

 ……結果は想像して欲しい…。 

 それから、ソイツは、捕まるまでの間、封印していた覚せい剤をやりはじめるようになり、仕事ももちろん辞め、中毒になり、頭が狂い始め…、遂には…、我が子まで…。

 …ソレを聞いた時。そして、ソイツは、同い年くらいだった俺をココで見て、話相手が欲しかったのか?…聞きたくなかった…。最低だコイツ…。 ソイツは、今3年目らしい…。 ソイツは何故今笑って今までの話を話せる…??

 …俺は、心底自分が嫌になった…。こんなヤツと一緒の扱い…。こんな最低な男と一緒の刑務所…。マジ最低だ…。  

  …だが、最低な出来事は、外からやって来た……。