冬の富士山、携帯電話「不通」多発 寒さで電池切れも
登山道の冬季閉鎖後も登山者が絶えない富士山。冬には携帯電話で連絡が取れない状況が多発し、県警の捜索を困難にしている。年末年始には世界遺産の頂で初日の出を拝もうという記念登山の増加が予想される。御殿場署の担当者は「携帯電話を過信しないで」と注意を呼び掛けている。
12月に京都府の男女4人が滑落し2人が死亡した事故では、パーティーの持つ携帯電話がつながりづらく、偶然居合わせた別パーティーの所持する別会社の携帯電話で県警と連絡を取ったとされる。冬の富士登山経験が豊富な男性(61)は
「携帯電話会社によってつながりやすさの差が大きい」と証言する。
携帯電話各社によると、富士山では四つの登山道の麓に整備した基地局から山頂方向に電波を発信して各登山道をカバーしている。夏山期間は陰になる山頂の火口外縁(お鉢)でも利用可能にするため臨時中継局を設置するが、閉山前の8月下旬に撤去される。このため、山頂付近は夏と冬で電波状況が異なるとみられる。
NTTドコモの広報担当者は「山頂以外は季節や天候に関係なく利用可能。ただ、大きくくぼんだ地形や登山道から外れた場所の電波状況は悪くなる可能性がある」と話す。実際、富士宮口、御殿場口両登山道の間にある御殿場、裾野両市境では麓でも圏外になることがあった。
氷点下20度を下回る極寒で突風も起こる富士山特有の気象も不通の大きな要因だ。御殿場署によると、寒さで電池切れになる場合が大半で、風の雑音で話が聞き取れないことも多い。市街地では絞り込める位置情報も詳細が分からず、捜索に生かし切れないという。
11月に石川県の男性会社員が遺体で発見された遭難事故では、男性の携帯電話と麓の基地局の通信記録があったが、発信場所は基地局からの大まかな方角しか判明せず、居場所は特定できなかった。県警は「夏山以外の入山は原則禁止」とし、捜索に役立つ登山計画書の提出がなければ登山の中止を求めている。
[記事は以上です。Source by @S(アットエス)静岡新聞社]
12月に京都府の男女4人が滑落し2人が死亡した事故では、パーティーの持つ携帯電話がつながりづらく、偶然居合わせた別パーティーの所持する別会社の携帯電話で県警と連絡を取ったとされる。冬の富士登山経験が豊富な男性(61)は
「携帯電話会社によってつながりやすさの差が大きい」と証言する。
携帯電話各社によると、富士山では四つの登山道の麓に整備した基地局から山頂方向に電波を発信して各登山道をカバーしている。夏山期間は陰になる山頂の火口外縁(お鉢)でも利用可能にするため臨時中継局を設置するが、閉山前の8月下旬に撤去される。このため、山頂付近は夏と冬で電波状況が異なるとみられる。
NTTドコモの広報担当者は「山頂以外は季節や天候に関係なく利用可能。ただ、大きくくぼんだ地形や登山道から外れた場所の電波状況は悪くなる可能性がある」と話す。実際、富士宮口、御殿場口両登山道の間にある御殿場、裾野両市境では麓でも圏外になることがあった。
氷点下20度を下回る極寒で突風も起こる富士山特有の気象も不通の大きな要因だ。御殿場署によると、寒さで電池切れになる場合が大半で、風の雑音で話が聞き取れないことも多い。市街地では絞り込める位置情報も詳細が分からず、捜索に生かし切れないという。
11月に石川県の男性会社員が遺体で発見された遭難事故では、男性の携帯電話と麓の基地局の通信記録があったが、発信場所は基地局からの大まかな方角しか判明せず、居場所は特定できなかった。県警は「夏山以外の入山は原則禁止」とし、捜索に役立つ登山計画書の提出がなければ登山の中止を求めている。
使用した写真は 静岡新聞のカメラマンが捉えたた富士山 (45枚)より抜粋しました。
年末年始、初日の出を拝む目的などで富士山を始めとする冬山に登山される方は、携帯が通じない場合も想定して万全な装備のうえ充分にお気を付けください