日本語を教えてはみたけれど… | 【群馬県前橋市】日本企業で働く外国人のための日本語研修 あさみけいこ流日本語教師のススメ

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今日は昨日の続き、まったくの素人の私が日本語を教え始めてどうだったかを書きます。




さっそく『みんなの日本語』を手にし、


週2,3回、小学生のかわいい女の子に教え始めました。




まずはあいさつ、


数字、カレンダーの読み方、色、時間、体の名称などなど


絵をかいてプリントを作ったり、


いろいろ工夫してみました。




でも、なかなか『みんなの日本語』にあるような、


文の作り方にはすすめません。




子どもは記憶力がいいので、


2,3週間すると上にあげたような言葉は


みんな覚えてしまいました。




じゃ、「これはペンです」とかやってみようか、


と思い、


教則本を参考にジェスチャー交じりで文の説明、練習を始めました。


すると、数字なんかをやっていた時は生き生きとしていた女の子が、


あくびなんかしだすのです。




明らかにつまらない様子でした。




そりゃそうでしょう、


まったく意味の分からないローマ字だらけの本を見たって…




じゃ、彼女が好きなことをやろう!


と思って、また数字に戻った私。




そのほか動物、食べ物、家族などなど


いろいろな言葉をただ紹介するだけのレッスンが続きました。






そして、相変わらず数字を言い合う私たち…


ついに兆まで言えるようになりました。


(いったいいつ使うの、こんな数字!)




これじゃいかん!




自分が今までに使った英語やフランス語のテキストを引っ張り出し、


それに『みんなの日本語』を加えて、


絵カードや実物を使って、


再度文を作る練習に入りました。




すると、今回は楽しくできたのです。




彼女が身の回りにあるものを手にして、


「コレハ ナンデスカ?」


なんて感じで。




お互いに勉強が楽しくなってきました。




それからは


「マルシェ(市場)へ行きます。」


「うちでママとケーキを作ります。」


とか、


どんどん表現が広がって…




機内で


「ブランケットをください。」


「椅子を倒してもいいですか」


などなど・・・




ああ、日本語を教えるのって、コツがいるんだ!


わかってくれると楽しいな!




私もそんな思いでいっぱいでした。




彼女とのレッスンは半年くらい続きました。




そして教えるのが楽しくなってきた頃、


夫の任期が終わり、帰国の日を迎えました。




当時は夫が帰国後も同様の仕事を続けると信じて疑わず、


日本と外国を行ったり来たり御生活になると思っていました。




なので、海外主婦生活の空しさにうんざりし、


日本語を教える楽しさに目覚めた私は、


帰国したら、日本語教師の専門学校へ行こう!




と心に強く決めたのでした。